2021年12月19日日曜日

急げ!新幹線

今日は出水のスチョル先生の所へ内視鏡検査に行く予定があった。朝7時32分の新幹線に乗って午後にはまた新幹線で帰る。2ヶ月に1回くらいあり、もう20年以上続いている。

そんな日常の一コマであったが、朝7時の「えっ!もう7時だっ」というカールの声に私もびっくりして起きた。これは急がなくては!

発車20分ほど前には家を出ないと乗り遅れてしまう。着替えを急ぎながらも食事は同じ団地のバンブックさんからお裾分けされたおはぎを食べて出かけた。なんでおはぎがあるのかというと、これ、朝ドラの影響なんだ。上白石萌音演じる安子が「おいしゅうーなーれ」と毎日おはぎを作って売っているのでバンブックさん「無性に食べたくなった」からなんだそうだ。

自宅駐車場を出たのが7時13分。残り19分だがどうにか乗れそう・・しかし、こんな時に限って信号待ちによく引っかかった。日曜の朝ゆえに車の往来は少ない、ええい赤信号だがここはー、いやいや善良な市民はそんなことをしてはいけない、しっかり守って鹿児島中央駅を目指した。西側駐車場に車を止めたのは7時27分ごろ。もう5分を切っている。エレベーターでは走らないでと言われるけどここは走った。切符は自動販売機でお札を入れるヤツ。以前は簡単に往復券があったが今は1回1回画面を押さなければならず少しイライラさせられる。

走って改札へ。いつもは駐車券にチェックを入れてもらうがそれは帰りでもいい、まずは走れっ。エレベーターもあるが長い階段を自力で上った方が確かだろう。はあはあ、せーせー。「博多行き、つばめなんとか号・・」と発車のアナウンスが流れ始めていた。2号車にもぐり込み、すぐ近くの座席に座って何度も息を吸っては吐いた。30秒経ったか経たないか、列車は静かに動き始めたのだった。川内駅を過ぎるまで呼吸は安定せず、その間は何も出来なかった。

内視鏡検査は特に問題なく進み、昼食を摂っていつもなら後1件検査をすれば13時17分の新幹線に乗るだけだったが、今日はちょっとした手違いでもう1件組まれており検査終了は13時15分ごろになった。それで一便遅らせ14時25分の新幹線乗る予定になった。ただ1時間ほど時間が空いたので院長室でMacBookProを開き、夜にアップする「こてる日記」を書き始めた。これをやると1時間なんてすぐに過ぎる。後もう少しで書き終えそうだったので時間を気にせずにいたのだが・・時計を見ると14時15分を過ぎていた。え!もう出ないと乗り遅れるぅー。いつもならスチョル院長が「そろそろ行きましょう」と送ってくれるので自分からは言い出すことはない。それで油断していたこともあった。詰め所に行って看護師から院長に伝えてもらうと、大慌てでスチョル先生が出てきて「急ごう!」と白衣のまま車に向かった。先生もプリンター設定か何かに戸惑ってやり過ごしていたらしい。

「ぎりぎり間に合うかも」とスチョル先生。目の前には軽トラックが法定速度を守って走っていた。追い越してでも急ぎたいがその後を付けるしかない。米ノ津川に架かる橋の上で信号待ちになった。駅まで近く信号はこれが最後だ。時計を見ると14時23分。「1分あれば駅には着く」とスチョル先生はチラッと遠くの線路を見上げる。「まだ新幹線は着いていない、間に合う。切符は買っている?」「ええ」「よし」駅に着いたのは24分ちょっと前。挨拶もそこそこに車を降りて私はまた走った。改札出てエスカレーターはあるのだがそっちは指定席方面なので自由席側はやはり長い階段を上らなきゃならない。二段ずつ大股で駆け上がる。ホームに着くと列車はすでに到着し乗客たちが乗り始めていた。私は3号車に駆け寄りどうにか乗り込めたが一番最後の客だった。そして30秒経ったか経たないか、列車は静かに動き始めたのだった。

なんだこれ、朝と全くいっしょのシチュエーションじゃない。スチョル先生にはすぐにLINEで「大丈夫でした」とだけ送った。「良かった」と即返信があったが、まさか朝も同様のことをしていたとは思わなかったろう。ほっとすると同時に「明後日のこてる日記ネタはこれだな」そう思う自分がいた。ただ、決してそのためにこんなきわどいことをしたわけではないことは、ここまで読んだみなさんには分かっているよネー。ハァハァ。

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