例えばつい最近列車内で殺人未遂や放火を起こす心を病んだ人たち。彼らがもう少し行動力がないキャラであったなら「人を殺して死刑になりたい」とは思わず、自分のみを責めて苦しむだけだったかも。人には迷惑を掛けなかった。まあそこまで大げさな事例でなくても、身近なところでは認知を患っているご老人が元気で行動力があるあまり困ったことをしてしまうケースがある。
それはいいとして、それまで信心めいたことはせず、かつては仏壇など勝手に捨てたこともあるというのに、相談することなく新しく高価な仏壇を購入していた。ヘルパーさんが家に真新しい仏壇があるので驚いてカールに連絡してきたのだ。「はあ・・」またため息が出る。「高と思ったらパッと行動するタイプなのよ。おまけに体はまだ元気そのものだしー」認知さえなければ独居でも何の心配もなかったのに・・。
「そんな叔母さんにお金を持たしておくのは心配だな。今回もほとんどむだな出費ウン十万だろ」「そうなのよ。で、『カールにお金を預ける』とか叔母は言うけど絶対お断りだわ」ときっぱり。なぜかというと、「絶対に『カールにお金を取られた』と言うに決まっている」からだそうだ。「そんなこと言うわけないじゃない」と叔母に言われたが、「そんなこと」が他の人のケースですでにあったんだそうだ。そうやね。認知のお年寄りには「誰々にお金を取られた」という妄想が頻発する。私の親族にもそれはあった。
元気で行動力がある。しかし認知症患者にそれがあると周囲は困ってしまうという事例であった。
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