2021年11月19日金曜日

心臓で困ったら

私は消化器内科が専門である。しかし循環器内科の患者さんを診ることもある。地域の中核病院では「専門以外は診ません」なんてワガママは言えないのだ。

一昨日の夕方、循環器内科非常勤の子作りDrから急遽「心不全の患者さんの入院担当を」と頼まれ、昨日から今朝まで診ていたが、症状の改善が思わしくなく循環器の専門医がいる鹿児島市内への病院転院がいいのではと、今日だけ非常勤勤務の循環器内科アミヤンDrに相談した。アミヤンとの付き合いは大学入学からの頃からできさくに乗ってくれた。で、結論は「肺高血圧を伴う心不全でここ(青雲会病院)では詳しい検査も治療も難しい。鹿児島市のカイリョー病院のソダマサDrに直接頼んだら。そのためにあそこの病院はあるんだよ」とまで言われ、「部長のソダマサ君は知っているよね」「ええもちろん」と鹿大第2内科つながりの有り難さを感じた。

今日は一般外来担当の村鉱Drが有休不在で外来業務が超忙しい中、カイリョー病院へ電話しソダマサDrに事情を話すと、勝手知ったるという感じで即OK、何時くらいに到着するのかととんとん拍子で転院転送が決まった。ふう、良かった。明日明後日が土日というのも決断を急がされた理由だ。青雲会病院はというより姶良市地区は循環器系疾患への対応が弱い。クリニックでの専門医は多くいるが循環器専門医が常駐するICUを持つ病院施設がないのだ。だから鹿児島市内、時には霧島市内へ患者さんの転送治療をお願いすることが多い。今日の患者さんはまだ60歳代で数ヶ月前と比べ急に悪化していたし入院治療でも私には改善させられるという自信は持てなかった。

救急車同乗は看護師さんに頼んだが、思えば私が救急車に乗って患者さん転送に付きそったケースは圧倒的に循環器疾患が多い。急性の「心筋梗塞、心不全、不整脈、大動脈瘤解離」などなど。中でもカイリョー病院、天妖怪病院の両者が多いかな。カイリョー病院は循環器内科が第一と第二になぜか分かれている。スタッフを見れば第一のキンちゃん副院長Dr、親戚の剣豪Drは知っているし、御大オールオーバーDrはバスケ部の先輩だ。第二は部長ソダマサDrは私の沖縄出張の後任だったし、田秀Drは沖縄時代の後輩、あ、そもそもハゲタナ院長とは大学病院時代にいっしょに外来をしていた。剣豪Dr以外みんな私よりえらい立場だ。私にとって第一か第二かは関係ない。今回みたくスムースに患者さんの連携が取れればそれでいい。
姶良市という地域にある病院の医師として、こうした患者さんを目の前にしたら、転送か待機かその判断を間違わないこと、転送必要ならすばやく動くこと、これが心に刻みつけておくべきことと思った次第だ。

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