その前の準決勝最終試合では残ったプロ8人が総当たりをして(ラウンドロビン)決勝に残る順位を決める。7試合を終わって我らが日置秀一(へきしゅういち)プロは2位にまで上がって来ていた。総当たりは7試合で終わっているのだが、最後にポジションマッチといってその時点の1位と2位の対戦、3位と4位の対戦という具合にラストマッチを行う。ここで例えば2位が1位に勝つと点差プラス30点が加わり1位残りになることもあり、優位に決勝ステップラダーを戦えるかもしれない。しかし、2位が1位に負け、3位が4位に勝つとプラス30点のボーナスがものをいい一気に3位4位へ落ちることもある。なかなか気が抜けない戦いなのだ。
7試合終わったところで中継を見ると日置プロは1位残りが確定的な山本勲プロ相手に微笑んでいた。「1位と2位、お互い頑張ろう」ってな具合か。しかしや山本勲は1177Pと一人だけダントツで最終ゲーム0点でも1位残りが確定していた。日置プロは745P、後に続く有力選手はトッププロの川添翔太737P、この大会前半をずっとトップだった和田秀和が733P、渡邊雄也も723Pと3位以下とほとんど差がない状況だった。中継では3位4位、5位6位戦をやっていた。ラウンドロビン最終戦とあってみんな気合いが入っていて220から230台のスコアを出している。ところが、だ。逐一報告が入ってくる山本と日置の1位2位戦は日置が27番レーンで全くストライクが出ず、ダブルが出ていないとのこと。その代わりサウスポーの山本はストライク連発、たまーに3番7番の難しいスプリットが出てもそれをクリアするなど絶好調のようだった。日置は負けるにせよ少なくとも200アップしておかないと決勝ステップラダーに残る4人の枠に入れなくなる恐れがある。私には中継されないそっちの方が気になって仕方なかった。
ボウリングのスコアはレーンコンディション次第で相当に結果が変わる。準決勝に残ったうちサウスポーの山本はみんなが投げない左側のラインを上手に使いなんと8勝0敗という結果で堂々の1位残りを果たした。残る上位はほとんど右利きでレーンが荒れ気味。1試合ごとに順位が変わるという具合で結果、渡邊雄也が238プラス30Pで791Pの2位、和田秀和が225プラス30Pで288Pの3位、川添翔太が和田に負けたが760Pの4位で決勝ステップラダーに残った。日置はというと195はマイナス5Pで740Pになりなんと6位にまで落ちてしまっていた。ぎゃぁ。
日置秀一プロ |
日置プロは最後、2位残りで山本と当たってしまったのが運が悪かった。3位4位あたりで右利き同士の試合ならおそらく決勝に残れただろう。笑っている場合じゃなかったのだ。はあ。でも実力者で優勝を狙えるってことはしっかり示せた。そう思うしかない。
山本勲プロ |
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