2015年2月2日月曜日

内視鏡医冥利

朝は夫婦二人して夢をみた。私はなぜか長島のバタフジDrと囲碁を打っており私が上手で置き石のある相手をどう攻略するか頭をひねっていた。不思議なのはバタフジDrは囲碁を打てないのに相手になっていたことだ。よく分からん。カールのは「イスラム国(IS)」に自分が誘拐される夢だった。これは時事的でまあ分かりやすい。で、誘拐されてどうなった?と尋ねるとその後は思い出せないってこれもまた夢にはよくあることだ。

今日の大腸内視鏡では先日も書いたけれど上行結腸の憩室出血をうまく治療でき会心の一撃いや会心の出来だった。憩室出血は出血すれば血で視野が取れない、血が止まっていても憩室の多さと凹み観察のめんどくささで出血源が見つからないというやっかいな疾患である。今回は最初から自分がスコープ挿入しきちんと観察すると、ハッとするほどの露出血管を見つけることが出来た。拍動までしていて今までこんなにくっきり大きい(といっても径1mmほどしかない)のを見たことがない。これが4年間何度も下血を来たし3、4ヶ所の医療機関で調べても「出血源が分からない」として放置されてきた病気の犯人だったのだ。止血クリップを指示しシホねえNsに動画記録をさせ、慎重に血管の根元を挟み込むようにクリッピングした。ここで血管に触れてしまい破裂させると一気に処置が難しくなる。掛け終わった直後はじとっと汗が出た。念のためもう1個クリップを掛けたところで成功を確信をした。ふーう。

その後、ピタッと下血は止まった。70才代のその男性は非常に喜び、「もう、走り出したいくらいです」と語っていたそうだ。全く内視鏡医冥利に尽きるとはこのことだった。

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