2025年2月23日日曜日

ドラマから彼の国の実情を思う

朝、「ザ・グローリー」の最終話を見終わった。テーマは「いじめ」と「復讐」なのは明白で、脚本家のキム・ウンスクは「いじめられた人たちが加害者に何を求めているのか」と取材してみて、被害者たちはお金や相手への懲罰ではなく「暴力の犠牲になった瞬間に失われた尊厳や名誉、栄光を取り戻したいと思い、それこそが被害者にとって真の回復になりうる」と感じたそうで、それで「栄光=glory」というタイトルにしたという。ふむふむ。

しかし視聴する側からは、復讐行為で溜飲を下げられるという面白さをみるわけで、最近の韓ドラでは「いじめ」がしょっちゅう出てきて枚挙に暇がない。そして、ドラマや映画だけでなく現実にも過去のいじめが発覚し謝罪に追い込まれキャリアごと失ってしまう俳優やスポーツ選手も多い。韓国はこの日記でも以前から触れているように長く続く儒教精神のせいだと思うが、他と自分を常に比較する習慣、文化が根付いていて、どっちが上か下かがつきまとうため、それがいじめの多発につながりやすいのではないかと私なりに思う。わかりやすく言えば、儒教社会とは周りに100人いたらその100人に1位から100位まで順位を付ける社会なのだ。例えば1日でも早く生まれた方が先輩になり格上になってしまうわけ。

現実には家柄、職業、学業成績などで序列は決まるのだろうが、かつての科挙の影響もあって学業成績は特に重視される傾向にある。高校生になると部活動なんてなくみんな夜の10時くらいまで学校に残って勉強をするのが普通なのだ。大学に行くのは当たり前でちなみに韓ドラ俳優女優のほとんどが大学に入学している。日本の芸能人は最近でこそ高学歴も多くなったようだがまだ高卒くらいが多いんじゃないか。韓国では芸能人であろうが大学入学はマストだ。そうしないと逆に周囲から疎んじられるので無理にでも大学に行こうとする。勉強以外の一部スポーツ選手はエリートクラスのみ専門の高校に行きプロを目指す。だから日本のように将来プロになる気はない多くの生徒がしのぎをけずって甲子園を目指すなんてことはない。日本のアニメで部活動がよく出てきて男子先輩と恋愛が芽生えるなんてストーリーも韓国では考えられないのである。

今回の「ザ・グローリー」はドラマとしてはかなり面白く、いじめを受けた人間が社会に出てどう回復を求めていくかはよく描かれていたが、根本のなぜいじめは起きるのか、起こさないようにどうすべきか、学校や家庭や社会はどうあるべきかについてはさほど問われてはいなかった。韓国の実情を韓ドラや一部のマスコミ情報でしか私は知らない。ただ、他人と自分を常に比較しまくる社会はやはり健全ではないと思うのだ。日本やアメリカでもいじめ問題はあるが、韓ドラや韓国映画でのいじめ描写はかなりひどいものが多く、それが本当なら、韓国社会のあり方まで考えていかないといけないのではと思った。

もう一つ思い出した。昨年9月25日に「胸くそ悪い記事ってこんな記事のことをいう」と日本の某ジャーナリストが「すでに日韓はあらゆる面で逆転した。それを物語るのが、グアムである」と韓国を持ち上げ日本をけなす記事を書き、私は猛反論したことがあった(→https://koteru-nikki-2015.blogspot.com/2024/09/blog-post_25.html)。日本のジャーナリストの中には「日本はダメだ、日本は遅れている」と言いたがる傾向の人がいるのである。まあそれは置いておき、韓国が日本を凌駕しているなんて論説が間違っているかは、たとえば昨年の韓国の中央日報誌に出ていた「韓国籍を捨てて海外移住をする韓国人の多さが日本とは比較にならないほど多い」という記事を読んでも分かる。

記事では、2012年から2022年の間に韓国籍を喪失・離脱した人が26万2305人に上るという韓国法務部の統計を紹介している。毎年約2万人が韓国籍を手放している計算だ。日本で国籍を喪失・離脱した人は、2013年から2022年の10年間で計約2万人。韓国人が国籍を手放すペースは日本の約10倍だ。韓国の人口が日本の半分以下であることを考えると、社会に与える影響はより大きいと言えるだろう。

本当にその国が住みやすく経済成長も上回っているならなんでその国を脱出しようとするの?日本では戦前や戦後の貧しい時期に海外移住は盛んだった。しかし最近ではその様な理由で海外移住する人たちってあまり聞かない。韓国には自国を捨てる国民が日本の約20倍もいるという事実。そういえば「ヘル(地獄)朝鮮」という言葉もあった。いじめだけでなく生活のしづらさもあり韓国はまだまだ問題を抱えているのだ。まてよ、そういう韓国もだがまだ北朝鮮に比べればずっとずっとマシだったわ。他人と比べないほうがいいとは書いたが彼の国は・・。おっと、長くなった。今日のこてる日記はこのあたりで止めておこう。

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