南日本新聞の朝刊一面は「鹿児島県産荒茶 初の首位」というものだった。「2024年が2.7万トンで静岡を抜く」すごーいというものだった。
昔から鹿児島は静岡に次いで茶葉の生産は全国2位というのは知っていた。私の出身が頴娃、知覧ゆえに実家に帰る時は茶畑を見ながらなので鹿児島はお茶王国でもあるとは子どもの頃から実感はしていた。しかし、以前のニュースで生産は増えてもお茶全般のノウハウや施設はまだ静岡には敵わないとも指摘があった。で、この見出しの横に生産量グラフが出ていた。↓をよーく見てみよう。
あれれ?!鹿児島の摘栽面積、荒茶生産量ともにこの20年はさほど変化がないじゃない。それに比べ静岡は摘栽面積が毎年減り続け、それに伴って生産量も減量して来ている。20年前は倍以上の生産量だったのが40%以上減少しているのだ。これって鹿児島が増えたというより静岡の衰退が原因と分かる。もともと鹿児島は平坦な土地に茶畑があるのに対し、静岡は丘陵地帯にあって作業効率が悪い。そもそも日本人は急須にお茶を入れて飲む習慣がぐっと減ってきているところに農家の高齢化で鹿児島に比べ機械化が進まずお茶生産から離れる人が増えているのだろう。紙面の下の「解説」でも同様の指摘だった。確か以前の南日本新聞には「静岡のお茶関係者が鹿児島の平坦で大規模茶畑を見ると皆驚く」との記事もあった。夕方のローカルニュースでもこれは大きく取り上げられていた。喜ぶ鹿児島県関係者の中には「日本一の山は富士山と誰も知っているが二位の山は誰も知らない。だから今後も鹿児島のお茶が日本一であるよう努力する」と語る茶農家の人もいた。うん、日本第二の山は「北岳(3193m)」と私は知っているが、多くの日本人は富士山の一位に比べ10人に1人も知らないだろう。そして静岡のローカルニュースもネットで見てみた(↓2枚参照)。やはり一位陥落には悔しがっていたなー。そして解説も静岡と鹿児島の茶畑の形状の差が大型化、効率化の差を生み、それが茶葉生産の総量への影響を及ぼしていると明快であった。これを見れば今後も静岡の凋落は避けられない。鹿児島が油断しない限り少なくとも生産量では一位を継続出来るとみた。後はブランド力だろうね。まだお茶日本一の伝統力が静岡にはある。鹿児島のお茶関係者は今回の結果に奢ることなく今後も努力を続けていかねば、ネッ。
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