隣国韓国で大統領選の結果が出た。保守系の最大野党「国民の力」のユン・ソギョル(尹錫悦)が48.56%の得票率を獲得し、革新系の与党「共に民主党」のイ・ジェミョン(李在明)を0.73ポイントの僅差で破って当選と大接戦だったことが分かる。
ユン・ソギョル次期大統領は記者会見を開き、冷え込んでいる日本との関係は未来志向で進めるとしたうえで「両国が互いに協力関係を築いていく過程で、過去の歴史についても真相を究明して、互いが整理して解決する問題にひざを突き合わせて取り組む必要がある」と述べて、関係改善を進める考えを示したそうで、これまでのムン・ジェイン大統領よりはちょっとはマシか。
それと北朝鮮に対しては結構強硬で核・ミサイル開発を推し進める北朝鮮に対しては「いかなる挑発も確実に抑止できる強力な国防力を構築する」と述べており、これはムン・ジェインとは明らかに違う。場合によっては先制攻撃出来るくらいの軍事力を維持すべきと言っており、まあ世界で一番まともではない国に親睦な態度を見せているだけでもおかしかったのだから普通になったということだ。ただ対日関係については今後もイマイチだろうな。「過去の歴史についても真相を究明して」と言っているそうだが、韓国のというより朝鮮人の気質からして真相を究明出来そうにないからだ。真摯に究明しようとするならば自国に不都合な事実があったらそれを認めなければならない。しかし朝鮮人にはそれがなかなか出来ない。彼らには理想的な思いとというか信念のようなものがあって歴史的事実もそれに都合のいいものしか当てはめない姿勢がある。韓国と日本の歴史学者が共同で研究したことがあって、日本人学者が少し韓国に都合の悪い事実を指摘したら「あなたは我々を愛していないのか」と反論されたそうだが、いかにもありそうなエピソードである。
こういってはなんだが、私が子ども時代から受けて来た教育では日本の近代は諸外国に対して悪いこと(戦争)をしたというものだった。だから日本は戦争をしてはなりませんという教育だった。だから韓国に「日本は反省をしていない」と言われるとなんか違和感がある。それに韓国はあまりにも日本に対してだけいわゆる反日という態度が強すぎる。前にも書いたが韓国人(朝鮮人)は人と人との付き合いにおいてどちらが上か下を確認しないと気が済まない性質がある。これは儒教の教え(上下関係をはっきりして礼をつくす)からくるもので、初対面でも相手が女性でも生まれ年や生年月日まで尋ねることがあるのはそのせいだ。そうしないと口をきくこともできない。目上か下かで言い回しが違ってくるからだ。韓ドラでも「なんでため口をきくんだ」とか、つい昨日見ていた「調査官ク・ギョンイ」でも逆に「ため口でいいよ」とか言う場面があって、回しについての言及がやたら多い。
そういうどっちが上かという意識は国どうしでも発生する。そう、韓国からしたら日本は歴史的に自分たちよりは下の国という思いがある。逆に中国は常に上の国だったので今でもなかなか頭が上がらない。韓国は日本海を「東海(トンヘ)」だと主張する。なのに黄海をなぜ「西海(ソヘ)」と主張しないのか?韓国国内では「東海」「西海」と呼んでいるのに日本がからむ海だけを国際的に「東海」にすべきと主張するのはおかしくないか。パク・クネ前大統領は日本と韓国の関係について「加害者と被害者の立場は千年経っても変わらない」と述べた。はあ?と日本人なら思う。これも儒教の影響から出た言葉と考えればある程度理解が出来る。儒教では祖霊信仰があり先祖と子孫は一体化している感覚がある。だからかつて日帝に併合されたいわゆる「恨」は現代人の自分も未来の子孫もずっと続くと言っているわけだ。
しかし被害者というなら中国には千年以上ずっと虐げられて来ているではないか。高句麗、高麗、朝鮮いずれの時代も中国王朝には頭が上がらなかった。明が女真族に征服され清と名乗った後、それまで異民族と下に見ていた国に従うのに抵抗する姿勢だったが結局は屈服させられた。自分らの国を存続させるためには大国に依存するいわゆる事大主義を取らざるをえなくなってそれがまた骨の髄まで染みこんでいる。だから黄海を「西海」へと主張出来ない。中国に反抗するのはちょっとまずいが、弟分の日本に100年ほど前は虐げられたというのは、上下関係が上である(と思っている)自分らには納得出来ないし、許せない。そういう精神構造なんだ。常に韓国が上であるいは韓国が良くて日本が悪くてという「真相」が出てこないと納得できない。それを捨て去れない限り、「過去の歴史についても真相を究明して」なんてことは出来ないのだ。
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