2020年1月6日月曜日

禅智内供を笑えない

朝、病院駐車場に着いてダウンジャケットのフードを被ってから院内に入った。昨日の髪形がおかしいと思っているから、うつむいてコソコソって廊下を走り、医局に入った。ちょうど山の神さんがいたので「ねえねえ、私の髪形おかしくない?」と尋ねた。じーっと見つめて「いいえ、いいですよ、センセイ」と。あれ?笑われるかと思いきや、そんなに悪くないだと。その後、内視鏡室で聞いてみると「短くなってさっぱりしていいですよ」と言われる。あれれ、今朝、鏡で見た時にはすっごおかしく感じたのにー。改めて見直して見るとそんなに悪くもない。今朝のあのコソコソはいったい何だったんだ。

自分の見た目って自分では上手に評価出来ない。すぐに人の意見に左右される。私は芥川龍之介の「鼻」を思い出した。

高僧である禅智内供(ぜんちないぐ)は鼻のでかいのを気にしていたが、ある人から治療を教えてもらい鼻が短くなる。ところが返って人にクスクス笑われ、それが気にくわない。また元に鼻が戻って「こうなれば誰も笑うものはいないに違いないない」とはればれとした気持ちになる。

禅智内供を笑えないわっ。

「鼻」は以下で読める↓
https://www.nhk.or.jp/kokokoza/radio/r2_genbun/archive/2015_genbun_27_32.pdf

0 件のコメント:

コメントを投稿