2018年5月27日日曜日

とんび

日曜日ではあるが、長島のバタフジDrに頼まれ当番医勤務のため中央駅へ向かった。改札口を出た直後、背後で大声で怒鳴っている中年男性がいた。いや正確には見ていない。ただ、えらい張り上げた声で「時間がねえんだよーっ!」「何やってんだぁー!!」とおそらく駅員を怒鳴っていたようだ。どんなヤツか見てみたかったが発車時刻に遅れそうでその場を離れざるをえなかった。最後は駅員に「死ね!」と言っていたようだ。新幹線に遅れそうな時に何かチケットのことで駅員がまごついていたのだろうか。いや、たとえそれでも大声で怒鳴ることはないし、そもそもが時間ぎりぎりに来たお前が悪いんだろと言いたい。朝からヤな感じだったネ。

仕事はそれほど忙しくなく特に午後はゆったりと診察室で過ごした。暖かい日でふと大窓を見れば「とんび」らしき鳥がクリニックの庭を低空飛行していた。お、と思いデジカメを取り出したが時すでに遅し、どっかに行ってしまった。クリニックからは診察室から港、海、向こうに天草が見える。
私は庭に出てみた。港近くの小山に上の空をとんびが大きいのと小さいのと仲良く輪を描いて飛んでいる。巣が近くにあるのだろう。じっと耳を澄ませば「ピーヒョロロロ」という特徴的な鳴き声に風に吹かれてこすれる葉の音、波の音などゆったりとした自然が感じられ非常に好ましく思った。ただー。近くで何か工事でもしているのか重機のブーーという低音があってそこは残念だった。


診察室に戻り、看護師や事務職員に「外にとんびがいるねえ、いいわー」「ほらとんびの歌があるだろ、ピーヨロって鳴いたり、空高く輪を描いて飛んだりって歌といっしょだよなー」と言うのだが、「え?」という表情。あれ、知らないかな。確か小学校の教科書で小学3年か4年の頃、習ったと思うんだが・・。で、スマホで検索し聴かせると「ああ、聞いたことがある」とのこと。私は久しぶりに聴いていい曲だなぁと思った。大正8年の作とあり、そのころは日本中いたるところでとんびがピーヨロと鳴き飛ぶ姿は見られたのだろう。今でもとんびはそれほど珍しい鳥ではないはずだが鹿児島市内ではあまり見ない。唱歌「とんび」を聴いても実感が湧かず歌そのものも忘れられようとしているのか。

唱歌オタクでもある私は100年近く経っても未だに聴ける日本いい歌を、日本の自然を残していきたいと強く思ったことだった。↓ぜひ聴いてみて。

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