2024年5月14日火曜日

「手を変える」

外科Drに依頼されERCPを実施した。患者は胆嚢や総胆管に結石があって黄疸、炎症がひどいという高齢女性だった。レントゲン室で患者を寝かせ型のごとく内視鏡を操作し総胆管への入口を狙ってカニューレを入れようとしたのだが・・。

これもよくあることだが主膵管には簡単に入るが肝心の総胆管へはなかなか入らないケースだった。その場合もこうしてああしてするとまあたいていは総胆管へ入る。しかし今回は30分ほど経過してもなかなか埒が明かなかった。こういう時に「手を変える」というか検査の手技者を交代するとうまく行くことがある。そこで私は「ダヒロDrは手は空いているかな」と内視鏡室スタッフに頼んだ。空いているとのことで交代を依頼した。いつもは粘って粘って結局はうまく行くパターンが多いが、ダヒロDrもERCPは出来るのでそっちが早いかもとー。

するとダヒロDr、私が使用していたカニューレより「可動式のやつがあるじゃない」ともっと操作性のいいのを取り出させ、それでやってみると、あらま10分もかからず総胆管にカニューレは入ったじゃないの。入ってしまえば後は簡単だ。

すべての検査は終わって私は言った。「今回は私がえらかった。ダヒロDrを呼べと言ったのは私だから」と、手技がうまく行かなかったことは棚に上げて、ちょっぴり自慢したのだった。ええへ。

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