2024年1月30日火曜日

仕事で「ぽつんと一軒家」へ

今日の午後は半年ぶりに北山診療所での仕事だった。往診も1軒あって木津志地区に高齢男性のいる一軒家に出向いた。簡単な診察と採血そして処方指示を出して終わったのだが、そのことより生活環境にただただ驚いたのだった。

一言で言って「昭和時代の田舎の家」なんだ。60年ほど前、私たち一家が田舎に居た頃の祖父母の家が思い出された。玄関、土間があり、畳の間にふすまに欄間があり冬は風が入ってきて寒そうな感じがする。そして母屋の他に隣接する小屋があってそこには薪や工具が置かれ、便所、五右衛門風呂は当然屋外にあった。



男性は何年か前まで姉と二人で生活していたそうだ。姉も亡くなり、本人も脳卒中を起こしすぐに言葉が出て来ないなどの症状はあるが、独居生活はどうにか出来ている。畑や椎茸栽培などして細々と暮らしているとか。周囲はこの家だけで家の前の道もおそらくは先祖が切り開いたような小さなトンネルもあった。さすがに私の田舎にはこれ↓はなかったな。
↓は玄関から見える風景。手前に金柑の木、遠くに梅の木と葉が落ちた柿の木がある。電柱がなければ明治時代初期と何ら変わらない姿だ。
山村、寒村の「ぽつんと一軒家」に「このまま20年後いや10年後には誰も居なくなってしまうが・・」と私は嘆息するだけだった。

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