2023年10月26日木曜日

選ばれなくて幸せ

夕方、プロ野球のドラフト会議が行われていた。

今年は超話題になるような選手はいないようだが、1位指名には数人の選手が重複しくじ引きが行われた。これってやはり注目を浴びるんだよな。だってどの封筒がどの球団に行くかによってその選手の運命が決まるんだもの。

原辰徳は1980年藤田元司監督が4球団競合(巨人、広島、大洋、日本ハム)の末に獲得し巨人入団が決まったが、巨人以外の当時の3球団に入っていたらと思うとゾッとしやしないか。少なくともその後の原の華麗な野球経歴がなかったハズ。私はあの時、原ってすごい強運の元に生まれていると思った。

松井秀喜も1992年ドラフトで巨人、阪神、中日、ダイエーの4球団競合となり長島監督が引き当て巨人に入ったが、彼の場合はどこに行ってもそんなに差はなかったかもしれない。しかし後に長島さんといっしょに国民栄誉賞受賞とはなかったろうね。

今は以前よりFAもあって実力があれば選手の移籍は容易になった。以前は入団する球団の違いでそれこそ人生が激変する可能性があり、例え1位指名でも入団拒否をする選手もちょくちょくいた。それに最近は高校生や大学生は事前にプロ志望届を出していないとドラフト指名を受けることが出来ない。これで1985年のような事前に大学進学を表明していた桑田真澄への巨人強行指名などのトラブルは避けられる。ドラフト会議も改革を繰り返して最近は以前のようなトラブル(荒川事件、江川事件、新垣事件など)はほとんど見られなくなってきているのはいいことだ。↓1巡目指名で度会隆輝を引き当てたDeNAの三浦大輔監督。

でも、私が一番思うのは、ドラフトで指名され喜んでいる選手たちに「そんなに喜んでいいのかな。実は選ばれなかった方が結果的には幸せかもしれないよ」ということだ。10月になるとドラフトで選ばれるのとほぼ同じ数の戦力外選手が通告されているのだ。ドラフト1位でも5、6年で戦力外ということもままある。そうなったらどうするか。プロ野球選手になるような人は野球ばかりやっていて勉学には疎いケースが多い。一般企業に就職出来るケースは極めてまれで、多くは野球関係の仕事にしがみつくか飲食店をするしかなくなる。焼き鳥屋をやるのが夢だったら何も言うことはない。しかし、30歳を前にした頃、自分より野球が下手でプロに行けなかったアイツが一般企業に就職し野球も続けていることに愕然としてしまうのなら、選ばれないほうがよかったかもー、なのだ。

プロ野球選手は夢かもしれないが、プロに入ったことで満足するくらいなら入らないほうがいい。自分が大谷翔平といっしょかそれに近い選手だと自覚し周囲もそう思っているならプロ野球へ入るのもいいかもしれない。以前の日記にも書いた「一流になる自信がないならプロに行くべきでない」との金言を、指名されずに肩を落とす、あるいは人目の付かない所で泣いている選手らに言いたいな。(私は同様記事を何度も書いている、参考までに。→https://koteru-nikki-2015.blogspot.com/search?q=鮫島哲新

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