外来のニッシNsが「先生、聞いてー」とやって来た。彼女は今日は発熱外来を担当だった。
「60歳代後半の男性がね、奥さんがいて今妊娠中なんですって。しかも二人目で上には2歳の子もいるとか」で、「先生、その年齢で出来ますぅ〜?」て聞くから「何言ってるんだ、現役バリバリだっ」「うそー」と抵抗するから「なんなら、試すかぁ」と言って小声で「は〇ましたるゾ」とつぶやいてやったよ。
しかしなんでそんな知らなくてもいい事情が分かったのかというと、その男性、コロナに罹ってしまったことが判明し、「自宅には妊娠中の妻がいて」と話したからだそうだ。それで入院か宿泊施設での静養を希望した。病室は空きがなく、65歳以上と妊婦のみ現在はホテルなどコロナ宿泊は認められているそうで、結局ホテルに行ったそうな。
ニッシさんに言わせると「高齢でも格好いいか金持ちかと思うでしょ。でも、頭も禿げていて乗っていた車もそんなに高級でもなかった。これから自分の子どもが生まれてくるだなんて信じられない」と。ふむ、普通は孫が生まれてくる年だわな。その子が成人する頃は、その人は80歳代後半、もはや生きているか入院しているか呆けているかのいずれかだ。この話を内視鏡室のウラコ(60歳代)さんにすると、目がキラリとして「あそこの薬を絶対使っているはず」と断言していた。カールにすると「子どもたちは介護の手伝いをしているだろうね」とバッサリだ。そして「うちではネコの2匹目を自宅で世話しようかを自分らは年取っていくから決断するのもためらっているのにー」とあきれていた。
そう、子どもを世話していくには最後まで面倒見切れるかを考えないと。その男性の奥さんが何歳かは知らないが、出産出来るくらいだから40歳代かそれ以下だろう。20年後、夫なしで生活出来る覚悟を持って夫婦になったのだと信じたい。他人事(ひとごと)ながら幸あれと思ったことだ。
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