急遽、土曜外来をすることになったが、患者さんはかなり少なかった。これはコロナ蔓延とはあまり関係なく毎年1月の29日から31日は外来は少ないのだ。だいたい1ヶ月か4週間処方を受ける患者さんが多く、今から1ヶ月前は年末年始の休みで外来を実施していないせいである。
それで私の外来に付いたタッピーNsと昼前には診療の合間が出来てしばし雑談に興じる余裕もあった。そこで彼女が「先生ね、この前孫たちといっしょにいたのだけど、なぜか無性にホラー映画が見たくなってさー」と来た。そりゃまたへんな趣味が・・と声に出しかけたが、彼女は「中2の孫娘も見てみたいと言うんで(動画配信で)『犬鳴村』ってのを見たのよ」と続けた。あー、犬鳴村って聞いたことあるな。わりと最近の映画か小説じゃなかったか。
なんとか村って横溝正史の「八つ墓村」あたりがはじまりなんじゃなかろうか。だいたいが因習にとらわれた村人たちの中に主人公がはまり込んで恐怖の体験をするストーリーだ。それに「犬鳴村」って正史の代表作の一つ「犬神家の一族」と組み合わせたようなタイトルだ。下のポスターには小さな赤い文字で「日本には行ってはならない場所がある」と読んだだけでコワい。
「それで孫たちには今ひとつピンとこなかったみたいだけど、私にはまあまあ怖かった。それでその次に『樹海村』ってのもあってそれも見たの」「『樹海村』って富士の裾野かいな・・」「うーん、こっちの方はそれほど怖くなかったかな・・」ポスターには「日本にはまだ、行ってはならない場所がある」だって。「そんでさー」とタッピーNsはたたみかける。「その次の映画がまた近々あるんだけど、それは『牛首村』だってー」これには私は笑ってしまって「おいおい、次が『牛首村』ならさらにその次は『豚足村』かいな」あはは。
後でネットでポスター写真をよく見てみると、下の方に「実在の最凶心霊スポット」の映画化とある。いやはやいったいどこまで続くのやら。そうか、タッピーNsのような愛好者がいるから続くんだな。納得。
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