昨日は当直で久しぶりに縫合処置をした。隣町の病院に入院している患者さんが転倒して顎を2cmほど切ったが少し深いので依頼されたのだ。その際「(内科の)私でも縫えますか」と尋ねると「大丈夫と思います」と言われたヨ。相手はもと青雲会の老健にもいたDrだ。こちらの手の内を知っていやがったナ。
まあともかくも確かに私がやれる範囲での縫合処置だった。まあ手は覚えているもんだ。割とスムーズに処置出来た。うむ、満足。
再放送のNHKBSで「目撃!にっぽん『執念の法改正~悪徳商法VS71歳~』」という30分番組を見た。2021年に画期的な法律が改正された。日本の詐欺商法のやり口である“オーナー商法原則禁止”が法律に明文化」されたという話だ。あの豊田商事事件や和牛商法などは個別には禁止がなされたがオーナー商法そのものには規制がなかった。そのためにジャパンライフ被害など30年以上も野放しにされてきた。この法律はそれらの被害を無くすためにはかなり役に立つことが期待されている。その改正の立役者として関係者が皆、声を揃えるのが弁護士でも政治家でもない普通の民間人で民間消費者団体「悪徳商法被害者対策委員会」の会長の堺次男さんという方である。この人はジャパンライフ会長の山口隆祥(たかよし)が40年以上も前に起こしたマルチ商法被害の時から国会などで対峙し参考人として追及するなどしていた。自身もかなり若いころ1回だけその手の被害に遭い「まだ社会を経験しておらず自分がどうなるか不安定な若者の被害を出していけない」と誓う。さらに同様に17才の被害者で自殺してしまった高校生への思いがずっとあったという。
「世の中の人は自業自得だと言うが、騙すほうが悪い、放逐すべきだ」というのは堺さんの言葉である。そして「人間だれしも心の弱さというものがある。そこにつけ込む詐欺業者が悪いのだ」とも。確かに。ジャパンライフの山口隆祥は政治家や官僚、元警察関係者など自身の会社の顧問などに迎え、安倍首相の「桜を見る会」にも招待されたことなどを消費者にアピールし安心、信頼させ詐欺商法を30年以上にわたってやり続けた。番組でもコツコツ貯めた1700万円を預け結局全て失った老婦人が出てきたが「日本を代表する人(安倍首相)を信頼できなくては日本人じゃない」と思っていたそうだ。
堺さんは全くぶれていない。30年、40年も前から訴え続けて来たことなのだ。騙される方が悪いとは私たちもついそう思いがちになるが、ワルはやはり騙す方でそれに加担した方なんである。
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