もう一つ、10年前に脱北した女性が北朝鮮に残した子どもが高校生になり脱北しようとするのを電話とブローカーと通じて手助けするエピソードも出てくる。しかし息子は中国に渡ってところで捕まってしまうのだ。ブローカーからお金を入金してくれればどうにか処置を軽くしてくれると言われ、「ダマされているかも」と言いつつ、泣きながらそうせざるを得ないつらい立場にある(結局息子はダメだった)。このブローカーとやらも一応味方ではあるが結構ヤバい。牧師曰く「ブローカーは脱北者を人間とは見ていません。金としか見ていない」のだ。一家5人のケースでもベトナムラオス国境を本来は3時間ちょっとで夜間越えられるはずが金をせびるためにブローカーにぐるぐる回らされ10時間も費やしてしまったりして油断も隙もないんだ。↓ジャングル越えの家族。
この他、北朝鮮という国の成り立ちと現状、そして独裁者キム一族がなぜに聖書を目の敵にするのかなども解説が入る。ふふ、金正日が生まれたエピソードなどは聖書からパクっているためそれが北朝鮮人民にバレてしまうの怖れているからというのは初めて知った。とにかく情報を遮断し、韓ドラなどこっそり見ている連中を公開裁判にし処刑するシーンを見せつける。恐怖を与えて脱北したり体制を揺るがせるような芽を摘もうというわけだ。とんでもない牢獄国家である。5人家族は観客の予想通り脱北には成功するのだが、その時のインタビューで祖母は「金正恩をどう思うか」と聞かれてもすぐには洗脳は解けないので行儀よい返答しか出来ない。娘は解けているようだったがね↓。
それは私がYouTubeで見たケースと同じだ。先に脱北した娘が呼び寄せた高齢の母も同様に最初は娘をたしなめ、北朝鮮の体制を擁護する発言をしていた。しかし韓国に住み、去年だったかな、日本にいっしょに連れてきたら「国で聞いていた日本とは何もかも違う。あれは全部ウソだったんだ」とようやく洗脳から解放された言動を取れるようになる。1ヶ月や2ヶ月では無理で数年かかることもあるそうだ。
このような悪徳宗教国家、牢獄国家を許してはいけないだろう。世界各国は今の北朝鮮体制を解体するために協力していかなくてはと強く思わされる映画だった。
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