日曜の夕方から当直が入っていた。着いて外来状況を尋ねると、まだ昼間の患者の処理が残っていてちょっとだけ忙しかった。しかし19時を過ぎると落ち着いて、今夜は二次当直でもないのでしばらくは患者も来なさそう・・と、つい天鳳に手を出してしまった。
対戦相手が十段の黒羽織、九段の河童のワカマツ、七段の天空の杖となかなかの強豪たちだ。東の1局目河童のワカマツが追っかけリーチし、先制リーチしていた黒羽織から親マン12000点を上がった後の2局目、当直のタッピーNsから連絡が来た。「先生、90歳代男性の心肺停止が来るそうです」だと。ガーン!まだ始まったばかりの天鳳、このままでは卓から離れざるを得ず、私はツモ切り状態になりずるずると点数を削られラスになってしまうだろう。あーあ、こんなことなら始めなければよかった、と思っても後の祭りだ。
それでも救急車が到着するまでにまだ5分以上ある。1局でも打って点数を稼いでおこう。幸い十段様がマイナス12000点なのでどうにかすればラス逃れが出来るかも。と、私の手がホンイツ白ドラ1の子の満貫手8000点を聴牌した。そして救急車のサイレンが聞こえた時に黒羽織十段から当たり牌が出た。ローン!ここで当然私は卓を離れ、救急外来に向かったのだが、このまま放置してもどうにかラスを逃れられるのではないかと期待を抱いていた。なにせ、十段様は4000点しか持ち点がなく、私が3万700点、河童が3万7000点と結構な点差が付いていたからだ。
運ばれて来た患者は超高齢な上に救命救急士が心臓マッサージとアドレナリンの静注も行っていたのに心臓が全く反応していなかった。状況からしても救命はまず無理だ。心臓マッサージと強心剤は私も試したがダメだった。家族に説明し心肺蘇生を諦め、死後処理に入った。カルテ記載、死亡診断書まで書いて意外に早く私は医局に戻った。そこで気になる天鳳の状況を確認すると、既に終わっていた。私の結果は・・?
どーん!予想に反しラス。しかもオーラスまでいかず南2局の私のドボンで終わっていた。どうしたん?東の4局から私は放銃を重ねていたが、しかし南2局ではまだ1万3600点、ラス目の黒羽織十段の3500点よりまだ1万点リードしていた。しかしー。親の河童が↓のような手で4巡目にリーチ!ドラが5ピンなのでメンタンピン一盃口ドラ4という親のバイ満2万4000点という超大物手。
これにツモ切りまっしぐらのこてる七段は7ピンを一発で振っちまうのよ。裏ドラ5索も2枚乗ってなんと親の3倍満3万6000点に化け、これにただ打ちしてしまった。あ、ありえない・・ガクッ。結局、思ったわ。こんなこともある青雲会病院当直で天鳳なんぞ打ったのがバチ当たりだったんだと。反省反省・・・〇| ̄|_。
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