今日の昼、また下血患者が来た。今朝から急に腹痛のない新鮮下血があったという。これは大腸憩室出血に多いパターンで、病歴を見れば過去2回、3年前と4年前に憩室出血があった。そのたびに「幸い」なことに出血源憩室が見つかって私が治療をしていた。二度あることは三度ある。今日は私は内視鏡担当ではないが、前処置後、夕方に大腸内視鏡を実施した。その結果は?
ビフォーアフター調ナレーションで「なんということでしょう、またもやはっきり出血源と分かる憩室が見つかったのです、こてる先生はクリップと結紮ゴムを使って見事に止血をしたのでした」ふむふむ。
話は違うが、今日のトピックスに「アスパルテームの発がん性」について、世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関(IARC)や、WHOと国連食糧農業機関(EAO)の合同食品添加物専門家会議(JFCFA)がそれぞれ最新の見解を述べたという。「人工甘味料アスパルテームはヒトに対して発がん性がある可能性があるものの、定められた許容摂取量を守れば安全性は保たれる」ということだそうだ。いやはや、またやっかいなことを言ってくれたと思ったよ。このニュースを聞いて、多くの人に無用な不安を煽ってしまい、何より反人工物派(自然派)、それと同類の反ワクチン派の傾向持つ人たちにWHOがお墨付きを与えたと錯覚あるいは確信を持たせ、結果、また有害で無用な運動を起こしそう、と私は危惧する。結論から言えばアスパルテームはほぼ安全であると言っていると解釈できるのだが、一般ピープルや反人工物派、反ワクチン派は目が曇っているからそう理解できないだろうな。
今回の見解を以下に詳しく載せよう。
一方JECFAは、アスパルテームが有害だと確信できる証拠はないとした上で、体重1キロ当たり1日40ミリグラム未満という許容摂取量を引き続き推奨した。JECFAは1981年にこの水準を設定し、世界各国の規制当局も同様の指針を打ち出している。
IARCとJECFAの審査に関係していない複数の専門家は、がんとアスパルテームの因果関係は薄弱だと主張。食品飲料業界の幾つかの団体は、今回の判断結果はアスパルテームが安全で、ダイエット目的で砂糖の摂取を減らしたい人にとって適切な選択肢の一つだということが示されたと述べた。
WHOの説明では、体重60-70キロの人の場合、アスパルテームの許容摂取量は炭酸飲料で9-14缶に相当し、ほとんどの人の通常消費量の約10倍に達する。WHOの栄養・食品安全担当ディレクター、フランチェスコ・ブランカ氏は「頻繁に摂取しないならば、大半の消費者にとってリスクは生じないことがうかがえる」と述べた。ブランカ氏はIARCとJECFAの判断公表に先立ち、「消費者が甘味料入りと砂糖入りのどちらのコーラを飲むか決断を迫られているなら、私は第3の選択肢を検討するべきだと思う。それは水を飲むことだ」と語った。
私は前にも書いたが、1980年以降アスパルテームは日本でも広く使われて来ている。なのに特定の癌が増えたという事実はないのだ。40年以上広く長く発がん実験を行っているようなものなのに発がん患者がそのせいで増えたという事実はない。さすがにタバコやアルコールは摂取量が増えれば発がん患者が増えるというデータはある。私は15年以上ゼロコーラを愛飲している。水がいいんだって?実はミネラルウォーターもよく飲む。でも、それだけではどうにも味気なく思ってゼロコーラを飲むとスカッとし甘みも感じられて気分がいい。それでもとても10本もは飲めやしない。幸いガンにはなっていないし糖尿病にもなっていない。だから好きならば、アスパルテームの入った飲食物、飲んで食べてもまったく構わないんだ。↓アスパルテーム入りの飲食品の例。こんなにもたくさんに入っていてと心配する人もあろうが、私などこんなにもたくさん使われていて健康被害が出ていないなら逆に安心だと感じるのだがー。
アスパルテームを絶対摂らないと言う人、そしてそれを他人にも強要するならば、あなたはお酒を決して飲んではならないし、外に出て日光を浴びてはいけない。そんな無茶なだって?いや、そうでなければあなたの行動には整合性が保たれない。それでもアスパルテーム入りを摂らないというならば、あなたは「反人工物派」というカルト宗教に陥っているのだ。医者や学者の中にもそんな「宗教」にハマっている人たちがいて、これら人工物をごく一部の極端なデータのみを取り上げ「危険だ」と決めつけ、「安全と言っているけどあれは企業と癒着した学者の言っていること」と陰謀まがいの結論で誤った方向に導いている。
これはこの前書いた、福島の放射線処理水に対する韓国左派政党や反日国民の論理といっしょだ。いくら安全だというデータを示しても「お金をもらって癒着した人や機関の言っていること」と解釈して信じようとしない。反ワクチン派もほぼ同様である。そんな人たちはこのこてる日記を読んでもたぶん変わらないだろうからしょうがないんだけど、今回のニュースを聞いて少し心配になった人には「アスパルテームは日光より安全」なんだと思うようにしよう。アスパルテームを気にする行為がいかに馬鹿げているか分かろうというものだ。
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