土曜午後は病院恒例の研究発表会があった。私はこのところ発表のコメンテーターを
毎年頼まれている(5年連続)。発表5題のうち4題は昨日までにスライドを見せてもらっていたので落ち着いてコメントできた。ただ、リハビリのイチデン君の発表は私がしゃべろうと思っていたことを質問コーナーでムラムラ看護部長が聞いてしまったので使えなくなった。イチデン君も示し合わせて答える内容も決めていたのにー。ヤラセ行為はあえなくつぶれてしまった・・。
特別講演は鹿大循環器内科の大石充教授で「心血管病 予防から緩和ケアまで」と題して主に心不全の話題、後半は鹿大の教室で研究、診療している最先端の内容を講演してくれた。心不全の話は以前も聴いていたので復習が出来た。
それよりも研究紹介が面白かった。「医学、医療は30年も経てば教科書の内容が変わる」とは第三内科の初代教授の井形先生がよく言っていた。まさにそれで私が学生時代には習わなかったようなことが次々に紹介されていた。心電図と聴診器の時代じゃないわ(無論それらは基本中の基本ではあるがー)。特にカテーテルを用いた治療の発展ぶりは瞠目すべきで、もし学生時代に大石教授の今日の講演を聴いていたなら卒業後は循環器内科を専攻したいなんて思ったかも。ただ昨日の藤城光弘教授の話も消化器内科の発展ぶりが凄まじく、結局は消化器を選んでいたかもしれないが、今まで循環器内科の医者になろうなんて思ったことはなかったのでそれだけインパクトがあったということだ。
最後に可愛いんだ理事長が「高血圧の治療でどこまで下げるべきか基準はあるか」という質問に「基本は低ければ低いほどいい。しかし立ちくらみを生じる血圧であればそこで止めてコントロールする」ということで明解だった。私も10年以上前に循環器内科のびろ〜んDrの講演で「130以上の血圧で動脈硬化が進展する」と聴き、さっそく降圧薬を飲み始めた。当時、一般には140以上から降圧しましょうと言われていたが血圧は低ければ低いほどいいが大原則なのだ。それ以降私はだいたい120以下で過ごしている。さすがに100近いとふらっっとするのでこの辺りが自分の場合妥当なようだ。
循環器、消化器以外もこの30年いろいろな発展があったはず。医学、医療はいつまでもこれでいいということはないな。
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