2017年2月14日火曜日

辞書登録って素晴らしい

また来週、朝礼スピーチがある。毎回テーマを何にするか悩ます。今回は訓示的ものはではなく実用的なことにしようと思った。きっかけは2週間ほど前にポンシンDrにワープロの辞書登録の方法を教えたことだった。

毎日、電子カルテに病状記載や検査結果など記入している、これはワープロ入力そのものだ。だから文字変換しにくい語句や頻繁に入力する常套句、定型文などは簡単な入力で文字変換させたい。私は毎日ブログを書いていることもありこれにすごく敏感で、片っ端から単語や文を略語登録しほとんど辞書登録マニアといっていい。職場でも医療用語や常套句を電カルに入れ込み日常作業の負担軽減に役立ている。

で、他の職員も大なり小なり同じことをやっているだろうと思っていた。しかしーである。ポンシンDrはほとんど利用しておらず、今日たまたま病棟の包帯Nsに尋ねても「全く使ったことがない。全部いちいち入力している」と聞き、多くの人が利用していないと知り、こんなに便利で役に立つことを職員が知らないというのは結構な損失じゃないかと思い立った。よし、これを朝礼のテーマにしよう。

まずは単語や文の辞書登録の方法を教える。やったことがない、やり方を知らないという人が多いからだ。私の使うMacのATOKでは登録したい単語をcommand+cでコピーしたあと、control+shift+Eすると単語登録の画面が出てくる。(WindowsではCtrl+F7で単語登録画面になる)ここでその単語をどう短縮するかに個性が出る。一般の人がどうしているかは分からないが例えば「鉄欠乏性貧血」ならば最初の2文字の「てつ」と入力すれば変換出来るようにすることが多いのではないだろうか。「てつ」の段階でスペースキーを押せば「鉄欠乏性貧血」に変換されるという具合にだ。私はこうはしない。鉄tetuと欠乏ketubouのtetuとketubouに注目し頭の中でtkと略しこれを変換の読みにする。tk+スペースキーで鉄欠乏性貧血に変換されるというわけだ。ほぼ全ての単語をこの方式でやっていて、これならどのように短縮したか覚えなくても自然と略語が出てくるのがいい。タレントのDAIGOがよく言葉や文をこのように頭文字(子音)で略して周囲を笑わしているのをよく目にする。あるいはAKBも同じだ。秋葉原(akihabara)から来ているし、姉妹グループのHKTも(博多hakata)で同様の発想である。

包帯Nsに「あなたがよく入力する言葉で面倒くさい単語がある?」と尋ねると少し考えて「肺(副)雑音があります」という。そこで私が「ならば肺雑音から連想される略語はhz(haizatuon)だね。「肺雑音」をコピーしてCtrl+F7を押すと、ほら単語登録画面。読みのところにhzと入れておこう」とやった。そして彼女にhz+スペースキー打とさせてみた。当然、あっという間に「肺雑音」が出てくる。おお、感激する包帯Ns。「でしょ、こういうふうに面倒な単語を登録していけば入力がどんどん楽になるよ」

同じようなことを外来や内視鏡室のNsらに教えると、最初はなにやら難しそうに構えていたが、「救急ならqqとすればいいよね、外来ならどうしたらいい?」「grですか」「そう、その通り」「じゃー、qqgrと打てば救急外来になりますかね」「やってみてごらん」qqgr打、「あ、そうなった、すごい!」みんなただ知らなかっただけ、やってみればすごく簡単で一度入力の面倒はあるがその後がぐっと楽になる。数人に教えてみただけど反応がいい。これは大勢に教える意味があると実感した。

調べてみたら自分のパソコンには4千単語、病院の電カルには2千単語くらいが短縮変換できるようにしていた。前者は約20年、後者は約10年利用しているからこれくらいまで増えた。普通は略語をこんなに覚えることはできないがほとんどのケースで変換できているのはAKB方式で変換しているからだ。

最近の私のお気に入りはgmdだ。これは紹介状のやりとりの決まり文句で最後に相手に「御面倒(Gomendou)とは思いますが何とぞ御加療の程よろしくお願い申し上げます。」と添えると結構患者さんを引き受けてもらえる(気がする)。こんな気を使うやや長めの文は入力するのがそれこそ面倒だったが気楽に打てるためよく使うようになった。いまじゃ電カル(パソコン)は文章入力には欠かせない。コピー&ペースト、やり直しの簡単さ、そしてこの辞書登録の便利さだ。みんなもどしどし使おう!

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