田舎のあこネーサ母に電話をすると、まず同じ話しを二度三度聞かされる覚悟が必要だ。まだボケているというほどではないが老人特有の現象で、最初は「ハイ、ハイ」と聞いているも「そこでXXと言ったらねー」と聞けば「あー、〇〇って答えたんでしょ」と続きを言ってしまいたくなる。ううむ、自分も30年後はこうなるのかなぁ。
93才の高齢女性の病状説明を娘二人にした。循環器のイキナリDrにも付き添ってもらい心臓がかなり弱っていて先の見込みがなく治療はかなり大変であるという主旨の説明だったのだが、その時の娘の一人の反応をみていてちょっとした違和感を感じた。母親はまだ元気になって生き続ける・・という気持ちでいるような印象を持った。
「確かに入院する前までは呼吸困難はなかったし心臓も悪いといわれたことはなかったでしょう。見えてはいなかったけれど確実に心臓は衰えていてその働きは破綻寸前だったのです。それが腎盂腎炎をきっかけに様々な症状も併発し心臓に負担がきてついにはこのような状況になった・・」私たちの本音では、手を尽くしても近いうちにダメになる(亡くなってしまう)なのだがダイレクトには言いづらい。でも娘さんは、まだまだお母さんには長生きして欲しい、いや、ついこの間まではあんなに普通にしていたのだから(それでも胃瘻栄養ではあった)まだまだ元気になるはず・・と思いたがっていた。
まあいきなりの説明ですぐには受け入れられないだろうから薬、注射、点滴などでどうにか治療していこう。また1週間後の状態をみて説明することになるが、そこでまた厳しいこと言って徐々に理解してもらおう。治療は患者だけでなく家族や付き添いの人にも行わなくてはならないもの、なんである。
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