外来のタッピーNsが「先生、Sって娘を知っているでしょ」と話しかけてきた。「ああ、確か何度か救急車で運ばれてメンタル面で問題のある・・」「そうそう、あの娘が20才近く離れた男と結婚したのは知っているわよね。妊娠もして赤ちゃん生んだのはいいけど結局育てられなくて施設に預けたんだって」と目を見開き「全くよねぇ」とため息をついた。実はそのS娘も親に預けられ施設で育った子なのだ。これはまさに負の連鎖ではないか。生まれた子が同じようなパーソナリティ障害にならないことを願う。これを思えば諸事情で子を育てられない場合、養護施設ではなく積極的に里親に預けられるようなシステムがもっと広まってもいいのではないか。諸外国に比べ日本はそのあたりが遅れているそうだ。子どもは成長過程で親と密に接触することで精神や性格の安定が得られる。S娘も本来はメンタルで苦しまなかったのではと思うと、自分は十分に親子関係を築けすくすくと育ててもらったことに今更ながら感謝するのである。
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