9月に入ってメジャーリーグ、エンゼルスの試合をほとんど見なくなった。大谷が怪我で出場しなくなったからだ。大谷あってのエンゼルス、選手が変わっても阪神のファンとは違うってこと。NHKも大谷が出るかもしれないということで、ずっとエンゼルスの中継をしていたが、明日以降は中継も別チームに変わるようだ。ゲンキンなものだ。
そこで録りだめしていたドキュメンタリー番組をいくつか見た。ドキュはNHKのBS1に良作が多い。「相対論 vs. 量子論 事象の地平線と“異次元のダンス”」は物理学の論争の話で「論争の発端は、車いすの天才・ホーキング博士が提示した「ブラックホール情報パラドックス」である。ブラックホールに飲みこまれた物質の「情報」は永遠に失われるというホーキングの説を認めると、物理学の根本原理が揺らぐとして強く反論したのがサスキンド博士だ。理論物理学の2人の巨頭が繰り広げた大論争は20年に及び、この宇宙を記述するための新たな理論「超弦理論」の研究が大きく進展した。果たして宇宙は全て幻なのか!?」ということだが、ほとんど私には理解出来なかった。ただ最後の超弦理論というのが2つの理論をまとめて上手く説明出来るという事実は興味深かった。哲学で言う「正・反・合」「正(テーゼ)」「反(アンチテーゼ)」「合(ジンテーゼ)」だな。次に見たのは「“マリリン”を生きる」で、一人の少女がマリリン・モンローとしてハリウッドを代表する女優になるまでを描いていた。これ2022年のフランス製作のドキュメンタリーだ。イギリスやフランスは結構良質のドキュメンタリーを作っている(ジャニーズ喜多川の問題もイギリスだった)。マリリン・モンローの本名が「ノーマ・ジーン」だというのは知っていた。母親は彼女の父親が誰かは知らなかった。彼女は孤児院に入れられたり里親に育てられたりする中、現状を打破したいという強い気持ちがあった。そして12歳の頃に自分の体が人には(特に男性には)魅力的に映るということに気づいた。ピンナップガールから始まってどうすればカメラマンに気に入られるかを日々研究し一定の評価を得る。そして映画界に入るチャンスが訪れる。そこでも様々な努力を続けていたというのが非常に印象的だった。端役から始まり徐々に人気を得ていっても空いた時間は自己研鑽に費やしていたのだ。当時、彼女を知る人が言う「演劇のレッスンを3時間受けたら昼食、その後ダンスのレッスンを1時間、歌を1時間、フェンシングを1時間、さらに乗馬も。何故そんなに頑張るのかと聞くと、チャンスが訪れた時に準備万端でいたい、と」やはり並みの人ではなかった。
番組は彼女がピークを迎えた1956年30歳の頃で終わり、演技派女優としてやっていきたい希望や薬物に頼るなどの知られた事実はさほど描かれていなかった。返ってそれで良かった。36歳でおそらくは薬物中毒で亡くなるのだが、しわが寄ってたるんだ体型になどならずに済み、マリリン・モンローのまま今なお世界中の人々の記憶に残っている。私は彼女がそれほどタイプではないのだが、この番組で彼女を見直した。良質のドキュメンタリーってほんと面白くてためになるわー。
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