2022年6月20日月曜日

意見を聞く、意見を言わせる

昨日は日曜夕方からの当直だった。夜間に入院患者が転倒し頭部打撲後出血を来した。病室に診に行くと2cm以上にわたって挫創がある。これをステイプラーでカチカチと留め止血した。まあこれで大丈夫、と思ったが、舞妓はんNsが「頭部CTを撮った方がいいんじゃないでしょうか」と言ってきた。私は「ううむ、しなくても良さそうだが・・」と乗り気じゃなかったが「こんな(出血がひどかった)ケースではCTを撮っていますよ」と言うので「なら撮ろう」と指示を出した。青雲会病院では隔日で放射線技師が当番で泊まる決まりで、今夜は非番だと私は知っていた。それで、わざわざ呼び出すほどでは・・と最初は思ったのだ。

しかしー。呼び出して撮影した甲斐があった。外傷性の脳出血を起こしていたのだ。ひええ。

私はよく周囲の意見を聞く方である。日頃、転倒頭部打撲の患者さんをよく観ているのに「看護師ふぜいが医者に向かってー」なんて思っていると、痛いしっぺ返しを食らう。この患者さんは脳外科Drに連絡し、降圧剤、出血剤、脳浮腫予防の点滴など指示を出してもらった。それに今の医療はチーム医療だ。Dr自身が周囲が意見を言いやすい雰囲気を作っておく必要がある。「この先生に意見したら叱られそう」なんて看護師に思われているとそれが医療ミスにつながるのだ。

私単独の判断は間違いだったかもしれないがトータルでは間違いではなかった。それが大事ってことだな。うん。

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