なぜに480mlなのか

朝、食卓に自宅庭で成っていた枇杷5個が出されていた。「全滅かと思っていたのにたったこれだけが出来ていた」とカール。ほう、今年は栽培農家でもほとんどが大寒波でやられて市場にもほとんど出ていないとのこと。その貴重な枇杷を2、3個いただいた。うん、いつものものと変わらない。そこそこ食べられる。来年はきっとたーくさん成ってくれよー。

さてさて、今日の一番のヒットは並ぶンDrからの質問だった。彼は基本的には内視鏡のみ非常勤だがよく他Drの電子カルテを見ては勉強をしている。私の患者も重症だったり内視鏡治療だったり人工呼吸器治療だったりしていると治療法、経過をみて自分の知識の糧としている。そこで疑問に思ったことや分からないことなどよく質問してくる。時間が許す限り私もそれに答えるようしている。

今回はある患者の人工呼吸設定変更についての質問だった。患者は治療の甲斐あり徐々に呼吸状態改善傾向だった。前回指示は別の非常勤Drが出していて今度は私が人工呼吸器の設定を変える指示を出した。

並ぶンDrは一つ一つ選定変更の意味を考え自分なりに納得し私にも確認していた。しかし、一つだけ「どうしてもこの変更の意味が分からない」と首をかしげて質問しに来た。それは「V470ml →480ml」のところだった。VとはVolumeの略で換気1回に入れる空気の量を示す。この場合だいたいペットボトル1本分にあたる470mlを480mlに増やしたということだ。「この10mlの増量はなぜですか？私、本やネットで調べなにか計算式でもあるのかと探しましたがどうしても分かりません」と「？」マークいっぱいの表情だった。

これを聞いて私は吹き出した。いや、まじめに質問する並ぶンDrには悪いが、これが笑わずにいられようか。
「あはは、センセ。この増量は特に意味はないよ。非常勤の先生が最初に470mlというなんとなく座りのわるい数字に設定していたもんだからー。ほら、私はAKB48のファンだろ。だから480mlにしたんだよ」

はあ・・(○_○)・・と戸惑う並ぶンDr。
しかし、まるで傷口に塩をなすりつけるように私は畳みかけた。
「私が乃木坂46のファンだったら460mlにしていたんだが・・」