火曜の午後は17時半まで救急ピッチ当番だ。で、それ以降は当直のDr担当となる。
「あー、やれやれ、これであと病棟を診たら帰れるなあ」
ふと、今日の当直Drは誰だろうと思ったら・・何と自分!・・がーーん、全く意識していなかったよ。18時頃早速ピッチが鳴り、スーパーで転んだお年寄りが来るとのことで救急外来へ向かおうとしたら、医局の電カル前で脳外科のポンシンDrが「大変ですねぇ」とにこやかに反応していた。はは、しようがないっす。
しかし10分後、ポンシンDrは急遽外来に降り患者さんの診察をする羽目になった。念のためと撮った頭部CTで脳幹出血が判明したのだった。
寒くなると確かに脳出血が増える印象がある。でも一番気をつけないといけないのはこの時期の入浴だろう。毎年風呂場で倒れた、温泉で浮かんでいたで救急搬入が多い。だいたい日本のお風呂は寒い。服を脱ぐ所が寒いので急いで風呂場に行き、今度は急に熱いお湯に浸かる、血圧は乱高下しふらふらになってまた寒い脱衣所に行く。気がつけば青雲会病院救急外来だ。意識がある人はまだいい。永遠に意識がない人が毎年数人出る。思えば自宅も脱衣所は乾燥機がありまだ暖かいが風呂とトイレは寒い。マジでそこにも暖房装置が欲しいと思う。
前回の当直と違って夜は新聞など読む余裕があった。その中にかつてのTBSのヒット番組「クイズダービー」を回顧する記事があった。そこで新たな発見。私はどうもはらたいらが最後に小難しい問題に良く正解するのでヤラセじゃないかと思っていた。しかしどうもガチだったようだ。司会の大橋巨泉ですら問題を知らされるのは収録15分前でゲストの中には「え、教えてくれないの」という反応をする人がいたり、解答に失敗したはらたいらが悔しがって本当に正解じゃないのかとスタッフに詰め寄ったりなどあったとか。はらたいらは漫画のネタを探すために日頃からいろんな資料を見漁り雑学を広めていたのだという。仕事に直結していたのである。「はらたいらに3000点」や「はらたいらさんに全部」は当時誰もが知るフレーズだった。もっともヤラセ疑惑は私だけではなく、はらたいらは「事前に正解を知っているのでは」とたびたび聞かれ、いちいち否定するのにウンザリし「問題を作っているのは僕なんですよ」と持ち前のジョークで相手を笑わせていたそうだ。しかし残念ながら2006年肝臓癌で亡くなった。俗名・原平、戒名は・・知らない。
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