さあて、リアルタイム観戦だけでなく今年はNHKを中心に高校野球100年の特別企画がいっぱいあって好きな私らにはたまらない。映像を交え名勝負を振り返ったり「延長」や「逆転」などテーマ別に紹介したり都道府県別ベストゲームもなかなかの労作だ。その中でゲストに金村義明を迎え、昭和56年(1981年)の報徳学園優勝の時、3回戦の対早稲田実業の逆転ゲームがこの前詳しく紹介されていた。そう、その時は私も見せたまえ君のマンションで麻雀しながら見ていたのを思い出す。一時0−4だったが8回に1点返し、9回裏に3点差を追いつき延長に入りついには5−4でサヨナラ勝ちした。しかしそのきっかけになったのは9回裏ノーアウトの金村のセカンドゴロだった。早実セカンドのファインプレーで一塁送球、しかし間一髪セーフのコール。これを足がかりに逆転出来たのだが、後年互いにプロになった頃、荒木大輔は「あれはアウトだった」と言い張ったと金村が述懐していた。
まあ、有名試合にはありがちな話題だ。古くは巨人阪神の天覧試合の長島のサヨナラホームラン、打たれた村山は「あれはファールだった」と譲らなかった。あの松山商と熊本工の奇跡のバックホームも「実はセーフだったのでは」と特に熊本では言われていたそうだ。後に私とチッチはバックホームをハードディスク録画ビデオでじっくり検証し、間違いなく矢野選手の返球がジャストで捕手のミットに収まり星子選手がベースに着く20cm弱前でタッチしアウトだと確かめた。私ももしやという気があったのでその後はすっきりこの名場面を振り替えられるようになった。
で、荒木大輔の訴えは実際のところどうなのか。同じようにビデオで検証してみた。するとだ。結論から言えば荒木が正しかった。金村は必死に1塁に走り審判は迷いもなくセーフのジェスチャーをしているがセカンドの捕球&送球が見事で金村がベースに着く約30cmも前でファーストミットに収まっている。紛れもないアウトだった。もしこれが正しく審判されていれば1アウトランナーなしで果たして報徳の逆転が成ったかどうか。野球は分からないとはいえかなり厳しかったと思われる。そうすればその後の報徳学園の夏初優勝はなかった。金村もこのあたりから注目され始め結局優勝し後にプロ野球選手にもなれたが優勝投手という話題性は得られず普通の選手で終わったかもしれない。審判のジャッジ一つでその選手の人生すら変えてしまうことがある。プロよりも一発勝負の高校野球でこそ正確な判定をするよう私は望む。
さあ、下がその疑惑の判定の証拠ビデオだ。とくとご覧あれ。さあボールはファーストミット直前にまで来ている。(↓)対する金村は・・。
ボールがミットにまさに触れようとする瞬間(↓)まだ金村の足はベースのずっと手前。
完全にミットにボールが収まっても(↓)まだ足はベースに着地していない。明白!
(↑)そのとおり!!
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