非常勤のナマテツDrが自分のスマートフォンをやおら取り出しその中の写真を見せ質問をしてきた。「先生、私の隣の女性は誰だか分かりますか」
見れば術着姿のナマテツDrとツーショットで事務員服の若い女性が写っている。はて?見たことない人だ。「いいえ分かりません」というのは簡単だが、日頃そう会話をするほど親しいわけでもないのにわざわざ質問するということは実は私が知っている人かもしくは推理すれば分かるということだろう。こんな場合私はあきらめずに考え抜くタイプだ。じっと写真を見つめてみる。
ナマテツDrの術着の胸部分によく見れば「稼いだ病院」との刺繍がしてあった。なるほど南さつまにある病院か。そこに彼は非常勤で行っているとはバスケ部後輩のカメバスDrからこの前聞いていた。してみればこの若い女性は稼いだ病院の事務職員だな。「以前、青雲会病院にいました?」と質問する。答えはノーだった。だろうね、とにかく見たことない顔だもの。となればこの女性は有名な別の顔があるのか。例えば私は知らないが芸能活動をしているとか、何か秀でた特技でもありその道では有名な人とか。でも例え「実は珠算日本一の人ですよ」と言われてもへーそうですかで終わっちゃう。わざわざ彼が見せるほどのことではない。何か私が関心を持つだろうから質問しているのだ。さらに頭を巡らせる。本人ではなく姉や兄弟に有名人がいるのでは?とひらめいた。はて南さつまの出身で今が旬の芸能人とかいるだろうか。むむむ。思いつかない。え、近いの?ナマテツDrがほほうという態度を示したのだ。どうやらそのよう。待てよ、芸能人ではなくスポーツ選手で誰かいるかな・・・はっ!いるじゃん、ヨザク・・大迫勇也!姉か妹?
そこでにこにこしていたナマテツDr「妹です」と答えを教えてくれた。ふーっ、やったよ。3週間前、いっしょに日本代表発表記者会見を見ていて私が大迫ファンと知り見せようと思ったのだとか。なーるほど。それにしても全く知らない女性を5分後には言い当てられ自分で自分を誉めたいと思ったぜ。
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