2023年11月19日日曜日

佐賀「九年庵」&柳川の「ウナギ」

 今日は晴れて良かった。

以前からこの日に佐賀の「九年庵」に行こうとカールが提案していたからだ。紅葉の名所でもあり、毎年この時期の9日間しか公開されない明治時代に現地の実業家であった伊丹家が造った庭園&別邸ということだ。朝5時には起きて6時には出発、高速で佐賀へ。八女インターで降り、あとは神埼市街地を走り、吉野ヶ里公園の西側駐車場がとりあえずの目的地だ。駐車場代500円を払いシャトルバスで九年庵へ向かう。だだ広い佐賀平野を進み、山の入口近くに来て、さらに九年庵への入場料500円を払い、坂を少し登っていった。道脇には出店が多かった。ただ品は佐賀名物が中心で普通の露店とは違う。有田焼などの焼き物、野菜など農産物の他、栗の「焼きポン」は味見も出来て美味しかったが、結局買わなかった。

期間限定で日曜日でもあったから観光客が多く、いっしょに並んで歩き、九年庵庭園内では一時動けない時間帯もあった。そしてこんな田舎にも数は少ないが外人さん客もいた。観光大国ニッポンや。ただ、紅葉の彩りは今年の暖かさのせいかあと1週間くらい後が最盛期だったかも。


庭園のすぐ近くには二比山神社がありそこでは立派なクスノキがあって、すごいなあと思ったら樹齢800年で神埼市の天然記念物だった。まあ知らずとも木の持つパワーは自然と感じられるわな。
また吉野ヶ里までバスで戻って、そこの見物もとチラと思ったが、今回のもう一つの目的、柳川でのウナギ料理を食べるのに時間が足りなくなりそうだった。実はカールは何でも食べて好き嫌いはないのだが、苦手なのがウナギなんだ。今回それを克服しようというカールからの提案だった。「せっかく柳川の近くに行くんだから」というのも、彼女は小学2年生の時に柳川の親戚の家に2ヶ月ほどいたことがあって、その時にウナギ嫌いになってしまったのだ。カールの祖父の従弟で柳川で産婦人科を開業していた親戚に夏休みの間ずっといて、朝は卵かけご飯、昼はウナギ屋のウナギの蒲焼きが毎回昼食だったそうな。最初は食べていたもののあんまりそれが続いて、しまいには「もう食べに行きたくない」となってしまった。それに卵かけご飯も生臭さが鼻について嫌いになった。なんともぜいたくな悩みだったな。「もうあれから50年以上、そろそろ食べてもいいかなと思えて・・」とあの時と同じウナギ屋「本吉屋」に行くことにしたのである。

玄関に入ると、すぐに階段が見えた。「あ、この階段、見覚えがある」とカール。ほう。そしてせいろ蒸しを頼み、初めてカールがウナギを食べるのを見た。


「意外に美味しい」との感想だ。そりゃそうだろう。ウナギはたいていの日本人は大好きだ。ただ、子どもには毎日食するのはきつかったろう。それに、そこの院長の長男が阿蘇登山中に滑落して友人ともども亡くなるという不幸も起きた。ショックを受けた先生はみるみる衰え、すぐに亡くなったという悲しい思い出もつきまとっていた。カールと親しかった次男のお兄さんもその20年後くらいに急死して柳川とはまったく縁が切れていた。姉二人はそれぞれ開業医と結婚しその息子たちは医者になっているそうだが、今では全く付き合いがなくなっている。

私は佐賀はこれまで1回だけ、しかも地方学会に時に来ただけで、柳川も初めてだった。同じ九州でもよく行くところとそうでないところがある。今回はカールのトラウマの克服も出来た。これからもちょくちょくドライブや観光などしていこうか。

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