2019年5月20日月曜日

おしんのおバアちゃんは生きていた!

朝はいつもBSで朝ドラを見てから出勤する。今は広瀬すず主演の「なつぞら」を7時半からやっているが、その15分前からあの「おしん」も再放送があって実はこっちの方が面白くて熱心に見ている。なんといっても日本のドラマ史上最高視聴率のドラマ(平均視聴率52.6%、最高視聴率62.9%)でおそらく今後破られることはないだろう。初回放送は1983年で学生真っ只中で一番ドラマを見ていない時期だったゆえに「おしん」をじっくり見るのは今回が初めてである。

今は主人公が小林綾子から田中裕子に変わって青春編だが、有名な少女編からどうなることかと思ったら意外にすんなり物語に入っていけて面白さは全く落ちない。ただ、ちょっと青春編と呼ぶにはあまりにもつらい場面がたくさん出てくる。当時の小作農家の厳しさ、悲惨さがこれでもかと描かれ、製紙工場に奉公に出た姉はるは結核を患いすでに死の床にある。ゴホゴホ言いながらも「生まれ変わって金持ちに成りたいとは思わないけんど小作の子にはだけは生まれたぐねえ」と姉は吐く。おしんは奉公先の加賀屋の大奥様に認められまだいい方だ。しかし成金との縁談を破談にしたことからいづらくなり暇をもらい実家に帰って来るも父と兄にはいい顔をされない。

少女編では祖母が亡くなって「死んでしまってやっと楽になる一生なんでおれはやんだ」とおしんは決意する。青春編では姉の死で山形を飛び出そうと決意するようだ。おしんでは誰かの死でおしんが成長する姿を見せようという意図が感じられる。少女編では中村雅俊の脱走兵が重要な意味を持っていた。

ところでおしんの祖母を演じたのは大路三千緒という女優さんで調べて驚いたのがまだ存命中ということだ。彼女より若かった中老年期のおしん役乙羽信子も加賀屋の若奥様役の小林千登勢もおしんの息子役の高橋悦史もすでに他界しているというのになんとまあ。1920年生まれの御年99才。もちろん引退しているが元宝塚で2014年には越路吹雪の同期生ということでTV出演(「昭和偉人伝」)もしたという。ドラマ中ではすでに36年前におばあちゃんとして亡くなっていたのに現実世界ではまだ存命中だったとは!「おしん」がらみネタで一番驚いたことだった。今年はこの他にも「おしんネタ」が出てきそう・・。
(↓最期を迎え、おしんに卵入りお粥を口に入れてもらう大路三千緒)
(貧しさの哀れさを出すためか、歯↓も黒ずんでいる)

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