「実は(甥の)DSKが胃が痛いって言っているのよ〜。昨日の夜、シメサバを食べてんだって」
「おっとー、そのパターンはアニサキスだな。胃カメラして虫体を取れば痛みが軽減するが、今この時間じゃ胃カメラしてもらうのはどこも無理だろう」DSK君は鹿児島沖縄航路の船に乗って勤務している。
「今、船?陸?船だとしたら沖縄に向かっているのそれとも鹿児島?」と矢継ぎ早に質問すると、今、船上で明日の朝鹿児島に入港するという。
「アニサキスだとしたら時間が立てば虫が死んで痛みがなくなることもあるが、明日朝も痛いなら青雲会病院で診て胃カメラもしてあげるよ」明日はちょうど勤務日で胃カメラは基本的にはしていないが1件くらいならどうにかねじ込める。
今朝、どうなるかなと思っていたら9時過ぎにまたLINEで「今から鹿児島市内を出ます」連絡があった。乗せてくるのは父親の良か友従兄のようだ。やって来たDSK君はまだきつそうでさっそく内視鏡室で胃カメラの準備をした。その様子は当然デジカメに収められる。日ごろ、DSK君は無口で写真もあまり撮らせてくれないのでここぞとばかりに撮ったよ。良か友オヤジも廊下に立っていないで胃カメラするところを撮ってチョーダイと中に入れた。あまりカメラに慣れていないようだったが撮り始めたらパシャパシャやっておまけに田舎訛りでよ〜くしゃべること。途中、「ちぃた、黙らんね」と言ってやりましたわ。
そうそう、胃カメラすると案の定アニサキスが幽門部の胃壁に食い込んでいたよ。
(↓アニサキスが見つかった瞬間。あっ、いた!撮影者は良か友オヤジ)
それを生検鉗子で取りだし「1匹だけじゃないこともあるから」と詳しく観察すると穹窿部の大弯にもいやがった。これも摘除。ほかを観察するともう虫体はいなかったけれどあちこち6ヶ所くらい胃壁に食い込んだ形跡があってこの2匹は相当暴れまくっていたようだ。きつかったはずだ。胃が全体的に発赤し急性胃炎を起こしていた。夕方まで痛みは残っていたらしい。こうした経験をするとしばらくは刺身や寿司など食べたくなくなるものだがDSK君ははたしてどうかな。それでも日本人は魚の生食は止めないからDSK君もまた食べることになるだろうかね、シメサバを。(↓は1匹目の幽門部のアニサキス)
あれから数日胃が痛かったようですが
返信削除今は元気になりました
ありがとうございました
さすがこてる先生です
アニーがいなくても胃の荒れがひどかったからねえ。
返信削除