ここ3日間早起きし朝の6時7時から行動していたので今朝はゆっくりと過ごした。行き先はネットでまず田沢湖を調べたがさほど面白くないように思え、ゴンドラに乗るというイベントが体験できる安比高原(あっぴこうげん)にした。盛岡の北1時間ほどで行けるスキーリゾート地だ。春スキーが5月まで出来るそうだが無論私たちはスキーはしない。ゴンドラで山の頂上まで行き風景を楽しもうという目論みで、平泉や弘前ほど慌てて出かける必要はないのだ。
12時前に出発し、まずは腹ごしらえと近くの回転寿司店に入った。100円皿が基本でそれでもそこそこに美味しいネタが多く十分満足だった。昨日は失敗した矢巾スマートICに向かうと晴天の中、岩手山がくっきりと現れ「おう」と声をあげた。無事、高速に乗れ、さらに岩手山の姿が美しく見えてきた。
「ふるさとの山に向ひて 言ふことなし ふるさとの山はありがたきかな」石川啄木
岩手山が盛岡の人たちとって心の山であるというのは文学を通じて知っていた。直に見ればそれも納得だ。南部片富士とも言われ見る方向によって形が違って見える。上の写真は南側からで昨日の写真は東側からだ。
高速をさらに進み滝沢市付近に来ると、左側にスイカのペイントがなされたガスタンクが見えてくる。6年前にここを通った時もあって面白いと思ったものだ。実はその時のスイカタンクは2015年に解体されその隣にあったタンクに新たにスイカをペイントし直したのだとか。だからツヤがあってきれいに見えたんか。滝沢ってスイカが名産なんだそうだ。ふーん。
登山をして山頂に立った登山家が「きつかったけれど来て良かった」という気分を簡単に味わえるのだ。特に直後の10分くらいは私たち家族しか山頂にはおらずまさに絶景独善状態だった。その後も1組のカップルが来ただけ。そこでお互いに写真を撮り合った。
ほどなくして安比高原に着いた。高原に入る直前、雪よけのトンネルがありこれは南国では見ることのない代物だった。高原はホテルやロッジなどあり大きなリゾート地だった。いくつもスキーのコースがあって他は知らないが国内でも大きなスキー場だろう。
ゴンドラに乗って前森山頂上を目指した。下にはスキーヤーらがそれぞれ楽しそうに滑っていた。5月でもまだスキーが出来るとは知らなかった。全くスキーをしたこともなく実際に滑る人を見たのも今日が初めてだった。こんな所に住んでいればきっと自分もスキーをやっていただろうな。
さてゴンドラを下りて外に出て、雪の中を歩き、数10m上の山頂を目指した。ところが歩いて行くにつれ雪の反射のまぶしさでだんだん目を開けられなくなった。すごいんだ光が。涙も出てきて大変。スキーヤーがゴーグルを付けるのも納得だ。単なる観光でもサングラスを準備すべきだったわ。(↓まぶしがるチッチにスカーフで顔を隠すカール)
でも1304mの前森山頂上に着いた時、あまりの絶景にああ来て良かったぁーと感激した。真っ青な晴天の下、南に先ほどとは左右逆の姿で雪を抱いた岩手山が鎮座し、見ているだけで清々しい気分になれた。(↓クリックして拡大するとなお良い感じ)
西には同じ百名山の一つで十和田八幡平国立公園の八幡平(はちまんたい)があり360度のパノラマとはこういうのを言うのだろう。登山をして山頂に立った登山家が「きつかったけれど来て良かった」という気分を簡単に味わえるのだ。特に直後の10分くらいは私たち家族しか山頂にはおらずまさに絶景独善状態だった。その後も1組のカップルが来ただけ。そこでお互いに写真を撮り合った。
(山頂の気温は2℃でやはりダウンは必要だった。)
連休で風景どころか人混みを見に行く羽目になりがちだが、こんなに素晴らしい経験が出来て大満足。中尊寺、弘前城も良かったが誰も来ないようなこの安比高原の前森山からの眺望がこの旅で一番のインパクトとは事前には思いもしなかった。ある種のハプニングでそれもまた旅の良さと思うことだった。
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