2018年12月19日水曜日

どっちが危険?医薬品VS健康食品

医学新聞に「ハーブやサプリで肝障害を誘発するケースが増えている」とのコラムがあった。サプリによる肝障害患者の9%が肝障害を再発していたが、従来の医薬品による肝障害患者では6%の再発と、健康食品の方がより危険であったという。その背景にはこれらの製品が容易に入手可能であり、消費者が従来の医薬品よりも安全で有効と信じていることがあるらしい。「自然のもの由来である」ために無害と信じ込まされ繰り返し肝障害が起きていたわけだ。

私に言わせれば当たり前のことで「販売前にろくにテスト(何重にも繰り返し行われる)もされずにいい加減な知識で売りつけてくる健康食品やサプリの方が薬よりずっと危険」なのである。医薬品は何重もの試験を受けどのくらいの副作用がでるのか、さらに発売後もその調査が義務づけられている。対して健康食品は制限がゆるい。みんな、なぜか「自然由来」のものに弱い。それらの冠をつけ、さも効き目に関しては有効、副作用はないという印象操作をやっているのだ。自然のものでもアクを取ったり毒抜きしてやっと食用になるものは数多くある。

「自然由来のものが一番である」というのは一種の「宗教」だ。ソフトに言えば「まじない」か。やたらに「自然の恵み」を強調する食品や商品には気をつけよう。

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