2016年11月26日土曜日

ミスチル「ヒカリノアトリエ」を聴く

NHK朝ドラは「あまちゃん」以来ほとんど見続けている。「ごちそうさん」「花子とアン」「マッサン」「まれ」「朝が来た」「とと姉ちゃん」そんな習慣が根付いてしまった。今は「べっぴんさん」、相変わらず「ん」が付くタイトルが多い。これは大ヒットし私も初めて朝ドラを意識した昭和41年の「おはなはん」以来「ん」が付けば「運」が付き視聴率がいいというジンクスがあるようで、これまでのタイトルの半分以上に「ん」がつくようになったという。似たようケースに映画の宮崎駿には「の」が付くとヒットするいうのがあったような・・(「ルパン三世カリオストロの城」「風の谷のナウシカ」「となりのトトロ」「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「崖の上のポニョ」などなどほとんど全てに「の」が付き、付かないのは最終作の「風立ちぬ」のみ!)。で、「まれ」では視聴率がやや下がりやはりと思わせたが次の「朝が来た」ではジンクスはものともせず高視聴率だった。やはり中身が大事ってことだ。

今の「べっぴんさん」で毎回印象に残るのがMr.Childrenによる主題歌「ヒカリノアトリエ」だ。なんとまあ変わった主題歌だろう。一聴してMr.Childrenと分かるリードボーカル桜井和寿の歌い方、よく聞き取れない字余りのような歌詞・・このところ朝ドラは有名アーティストに曲を依頼することが多く、これは特にファンではない一般の視聴者にアピールすることにもなりお互いいい刺激になっているようだ。今回のミスチルは私にとって特にそうで、実はこれまでミスチルの曲をほとんど聴いたことがないし、はっきり言うが彼らの楽曲は「特にいい曲でもないな」とずっと思ってきた。あるサイトで代表作の「Tomorrow never knows」を「1994年に発売され、20年を経てなお愛されるミスチルの代表曲にして超名曲ですよね。そしてTVドラマ「若者のすべて」でも主題歌として流されていたので、覚えてる方も多いのではないでしょうか。当時の若い人からお年寄りまで幅広い年代の共感を得て、売り上げた枚数なんと277万枚!これはミスチル史上最高の売上記録です。」とあるのをみて、実際に聴いてみたけれど何かのメッセージソングみたいだし曲も印象に残らない、なんでこんなのが200万枚も売れたんだろう、「誰もが知る」は嘘っぱちだと思った。それにタイトルがビートルズ(アルバム「リボルバー」に収録)と全く同じというのも気に入らない。

それは置いとくとしてこの「ヒカリノアトリエ」の歌詞がよく聞き取れない。それでネットで誰かが聞き取った歌詞を下に載せてみる。
まずは出だし。

「雨上がりの空に七色の虹がかかる ってそんなに単純じゃない
この夢想家でもそれくらい分かってる」


この「ってそんなに単純じゃない」がどうしても聞き取れなかった。2行目でいきなり主題を否定するなんてだし、「たんじゅんじゃない」が「ウンジュじゃない」に聞こえ、「ウンジュ?韓ドラに出てくる女主人公みたいな名前だな」と思っていたくらいだ。そして「夢想家」という言葉。ほとんど歌詞には出てこない言葉だがこれは洋楽にはままある。ジョン・レノンの「イマジン」やモンキーズの「デイドリームビリーバー」などだ。

「太陽(大量)の防腐剤 心の中にしのばせる
晴れた時ばっかじゃない湿った日が続いても腐らぬように」


さあここだ。「防腐剤」なんで言葉が歌詞に使われたことがあっただろうか。私は寡聞にして知らない。しかも「太陽の防腐剤」って非現実的な比喩が使われている。別のサイトでは聞き間違いと思われるが「大量の防腐剤」になっている。どちらにしてもこれはすごい。こんな言葉を使うのは自分らはちょっと違うんだぜっていう一般視聴者に対してアーティストとしての意地を感じるわ。それは次の「100万回」にも感じる。「万に一つ」じゃないのだ。

「例えば100万回のうちにたった一度ある奇跡
下を向いてばかりいたら見逃してしまうだろう
さあ、 空にかかる虹を今日も信じ歩き続けよう
優しすぎる嘘で涙を拭いたら 虹はもうそこにある きっと虹はもうここにある」

まあ全体を通してみれば朝ドラの通常ファンにもわかり合えるいい歌詞だ。この歌が出て2ヶ月、結構頭の中に残りちょくちょく思い出し口ずさむこともある。ひょっとして初めて好きになるミスチルの歌かも知れない。まだCD発売はなく来年1月に予定という。これだけ流布されば週間1位は間違いないだろう。
(↓「ヒカリノアトリエ」が少しだが聴けるサイト)

0 件のコメント:

コメントを投稿