2015年11月20日金曜日

北の湖と白鵬

まさか昨日話題にしたばかりの北の湖理事長が今日亡くなるとは!聞けば直腸癌の多発転移でいつ亡くなってもおかしくない状態だったようだ。もともとやっとのところで生活や理事長活動をしていたが急変する危険性は常にあったというところだろう。そんなことも影響したわけではないだろうが、白鵬は日馬富士にうまくしてやられたし、理事長急死のインタビューも神妙だったな。まあ、亡くなったばかりの人に悪口を言うのは非常識だから白鵬に限らずその他の関係者も「偉大な昭和の横綱だった」とか「憎たらしいほど強かった」とか冥福を祈るコメントを出していた。

そう、私が中3の昭和49年、鹿児島の南洲寺の矢野完道住職に「こてる君、君はどの力士が好きか」と問われ、当時あまり相撲を見ていなかったこともあって(小学生のころなら大鵬って答えられたが)口ごもっていると、「私は北の湖が好きだ」とビシッと言われたのを思い出す。当時日の昇る勢いで昇進していったころで和尚はそんな若くて強い北の湖が好きだったのだろう。息子の元康君(現矢野謙堂)は相撲が強く私ともども市内の相撲大会にかり出され3年連続団体優勝したものだった。でも北の湖が好きという人はこの完道住職くらいしか覚えがなく、現役時代の北の湖は人気なかったなあ。悪役ってイメージすらあったよ。負けると歓声と悲鳴がすごかったもん。のちに千代の富士がのしあがってきて、北の湖に勝つと大関昇進という相撲の時なんか、その時、見せたまえ君のマンションで麻雀をしていたが、千代の富士の勝った瞬間、彼は座布団を投げ飛ばし「うぉー」って叫んでいた。「負けてありがとう北の湖」だったよ。

今になれば24回優勝という実績は並みではないし21才にして横綱という最高位だけれど後がない地位の重さを全うした姿にみんな称賛を送っている。だから白鵬のすごさ、偉さを分かって欲しいんだよな、私は。それを猫だましくらいであんましわーわーみゃーみゃーー言って欲しくない。横綱のあるべき姿じゃないって?だったら9勝6敗で終わったり1回も優勝経験なく横綱を辞めた力士はどうなのよ。35回優勝はとてつもない記録。それに横綱としての連続出場記録722回も綱の責任の重さを思えば協会はどれだけ彼に感謝しなければならないか。国籍なしで一代年寄も認めてやってもいいんじゃないかと思うがな。やたらケチをつける御仁(ごじん)が多すぎる気がする。白鵬が偉大すぎて現実が見えなくなっているんじゃないだろうか。

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