これ、カールが新聞の「マムシに注意」特集を読んで初めて知ったとばかりに発した言葉だ。こっちがびっくりよ。
「お前、マムシを蛇じゃなくて何だと思っていたん?」
「マムシに刺されたとか聞くからゲジゲジのような気持ち悪い虫だと思っていた。だってマ虫っていうからー」
・・・まったく、ものを知らなさすぎるにも程があるわ。
今日は何も予定が入っていない日でその世間知らずの天然ボケ妻とどこかドライブでも行こうと約束していた。私の頭にあったのは姶良の田舎だ。この時期は彼岸花が咲いていて昔訪問診療している時に木津志や漆の田舎で見た鮮やかな風景が頭にあった。あれをまた見てみたい。最近同じくど田舎の北山にも行く機会があったのでまずはそこを目指した。途中、田んぼの道路脇に案山子の羅列があって10体くらいこっちを向いていた。スズメ相手というより人間相手だ。どうも案山子コンクールのような企画があるらしい。
彼岸花は田んぼの畦のあちこちに植えられ木津志あたりは特に多かった。花は少し盛りを過ぎていてもう3、4日早ければ赤味ももっと鮮やかだったろう。クロアゲハが舞って蜜を吸っていた。ううむまあ絵にはなるかな。でも昔見た彼岸花の群落はもっと数が多く鮮やかだった。あれは木津志集落のどこかだったがどこにあるのだろう。いあやもう12、3年は経っているからもう無くなっているか。訪問車で私は助手席だったからあの群落がどこにあるかは知らない。それであちこち回ってみた。似たような群落はあったがもっと花が多かった。ちゃんと調べてからくればよかった。
目当ての彼岸花群落は見つけられなかったけれど澄んだ空気に静かな佇まいの日本の秋の田園風景を満喫できた。それに道路で寝そべるネコやまた可笑しな案山子3体もあったりして田舎の余裕を感じたりもした。
そろそろ夕方は5時近くなり早めの夕食を国分の「アシビー」で食べようと私が提案し高速に乗った時だった。右手には青雲会病院が見えていて「ほら青雲だ」と言ったか言わないかの時に携帯が鳴った。青雲からだ。いやな予感。「入院患者が吐血してー」・・当たった。加治木インターで降り青雲会病院まで逆走、ムッちゃんNsを呼び緊急内視鏡だ。90才超の高齢女性患者で胃カメラで見れば広大な胃潰瘍が出来ていてそこからの出血だった。露出血管を確認し止血剤とクリップで止血できた。その間1時間ほどカールにはドック控え室で待機してもらっていた。カールの服は今日の目的に合わせてか真っ赤だった。ふむ、胃の中も真っ赤だったよ。
私がよく利用するアシビー、カールは行ったことがないのでちょうど良い機会だったのに、予定より1時間半も過ぎていて今回は断念せざる得なかった。家でゲンちゃんがお腹空かして待っているからだ。帰宅したら玄関までやって来てミャーミャー鳴き、怒っているのが分かった。ハイハイ、ごめんね。ゲンちゃんには敵わないや。
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