2015年9月5日土曜日

イングリッシュガーデン

久しぶりの仕事なしの土曜で朝からぼうっとしていた。土曜はTVもワイドショーもなく落ち着いた番組が多くその中でイングリッシュガーデンの特集番組を見た。

イギリスはガーデニング王国とは何となく知っていたが国民の多くが庭作りに関心があり通称イエローブックなるガーデニング評価本(正式にはGardens of England and Wales)まであるのには驚いた。これは自慢の庭を公開OKを前提にミュシュランガイド本よろしく評価してもらう趣旨の本で。審査員がいて評価に値しないとなれば当然記載されず、持ち主が高齢化などで基準を維持出来なければ外されることもあるという。年に1回ほど公開され持ち主は入場料も徴収する。この料金の一部は、持ち主によってNGS(ナショナル ガーデンスキーム チャリタブル トラスト)に寄付され、看護協会やがん研究財団など公益団体の援助に使われるというシステムだ。

番組を見て歴史的背景がイングリッシュガーデンの設計思想に大きく影響していると知った。造園の際、草花を自然の中で上手く配置しどの季節も花が咲くように気をつけ訪問した人を飽きさせない工夫をする。それはフランスとの戦争が長引きにつれ、左右対称で幾何学的美しさを基本にするフランス式の設計方法ではないイギリス独自のものが求められたからだという。それにプラントハンターと言われる人たちが草花を各大陸から採取、持ち帰り、氷河期を過ぎきれいな花が少なかった国に多くの色取りを添える働きをした。

庭を造りそれを多くの人に披露したいというイギリス国民の情熱はすごい。それがレベルの高いイングリッシュガーデンを生む要因になっているとみた。日本はというとどうも庭造りより庭を持てるかどうかの人たちが多くイギリスみたく本格的なガーデンブックが毎年発売される状況にはない。まずは土地が多くの人に与えられないと・・。


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