2015年7月13日月曜日

ずばり!結論から

今日の朝礼スピーチは私の番で、3日前の日記にも書いたように何をテーマにするかが問題だった。で、タイトルにもあるとおり「まずは結論から伝えよう」にした。これは仕事上で口頭、電話などで用件を伝えるときに、まずは一番言いたいこと(結論)から先にしゃべりその後から背景や詳細部分を言うようにしましょうということだ。これは昔から言われていることで今さらなのだが、意識しておかないとついつい回りくどく伝えてしまい相手をイライラさせたり無駄な時間を作ってしまいがちなのだ。

私がまず例を上げたのが、病棟看護師からの電話で、
「先生、昨日時間外で入院した患者ですが、点滴をして口渇や意識レベルは良くなっているんですけど、まだ熱が・・38度5分あります・・」
と来た。
まあ良く言えば丁寧に患者の病態を説明してくれえてはいるのだが、その看護師が一番尋ねたいことは、「解熱剤が必要だと思うが、先生、処方してくれる?」なのだ。だったらずばり「解熱剤を出してほしい患者がいます」と言ってほしい。そうすれば私から必要な情報を尋ね、方針を伝えられる。

次ぎに出した例が、医療事務の院内放送だ。まずは以前の放送例。
「お知らせ致します。車ナンバー、鹿児島り の 300 トヨタプリウスでお来しの方、車のヘッドライトが点いています。」
それが今はどう改善されたかというと、
「お知らせ致します。 車のライトが点いています。(玄関前に駐めてあるお車の移動をお願いします) ナンバーは鹿児島 り の 300 トヨタプリウス・・」
そう違いはないように思うが、後者の方は「車のライトが・・」もしくは「玄関前に駐めてある・・」と聞こえた時点で車で来ていない人はその後は聞かなくてもいい。車で来ている人も、まず注意が喚起され、自分の車かどうかを次ぎに聞こうと思う。いわゆる無駄がなく聞きやすい。

かく言う私も患者さんへの説明でついつい回りくどく説明しがちで自戒の意味を込めてのスピーチだった。例えば大腸内視鏡が終わった患者さんに、
「回盲部といってですね、大腸と小腸のつなぎ目まで内視鏡が入って、そこは何も問題なかったんですけど、S状結腸に3mmくらいのポリープがありまして、そのポリープは今すぐに取らなくてもまずは大丈夫なんですが、まあ念のために3、4年くらいしてからまた大腸内視鏡を受けられたらいいのではないかと、思うんです・・」
もう、くどくどいっぱい説明を受けて、患者さんは何が大事が分からない上に、一番聞きたいことすら忘れてしまう。ここは、「検査の結果は、全く心配なかったですよー」でいい。その後に細かな説明をすればいいのだ。

スライドの最後は以下のように書いた。

相手は一番大事なことから聞くとその後の説明や用件を落ち着いて聞くことが出来る
                  ↓
説明や用件を言う前に、まず自分が何を一番伝えたいかを考えてから話し始めましょう

これで終わってもよかったし、言いたいことは全部言った。
でも少し時間も余ったので、準備していた余談スライドを次ぎに見せた。

「余談・一般の患者さん、家族の方々は大事な用件から先に言う訓練を受けていない人が多い。特に社会生活をあまり送って来なかった御婦人とかに多い印象があり」

これに一番前の可愛いんだ理事長が反応し「ふふ」と笑う声が聞こえた。外来で似たようなケースを思い出したのだろう。で、そのスライドはこれまでとはうって変わってそんな御婦人のケースを画面一杯すごく小さな字で紹介した。別に読んでもらわなくてもいい。私の「こてる日記」の2002年のある日の一節をコピペしたもので、納教授の痛風市民講座を見たときの様子を書いた。読んだことのある人なら分かると思うがあの「最強の質問者」の部分である。教養の高そうな御婦人は納先生に質問を促されるまで7分以上にわたって前置きをしゃべり続けたのだった。

さらに、これで終わってもよかったのだが、最後に「さらに余談・・」としてもう1枚スライドを見せた。実は今日の趣旨と全く関係ない。以下に載せるが私のボウリングの一コマだ。そう、大事なことや結論は最初に、そうでないどうでもいいことは一番最後に来るのだった。ハハハ。



0 件のコメント:

コメントを投稿