朝の医局会でラブカメ先生のレクチャーがあり人間ドックで見つかった食道癌治療についてだった。2例紹介されいずれも私が検査していた。高齢男性のケースは癌放射線化学療法で完全寛解されたが40才代男性は進行が早いだけでなく抗がん剤も効きにくいものであった。食道癌は粘膜内にとどまれば内視鏡切除でそれ以外は先の抗がん剤と放射線併用でとどうも手術は主流ではなくなってきているらしい。先生は「それでも手術をすべきケースもある」とはおっしゃる。外科出身としてのその気持ち、分かる気がするな。
40才女性の大腸ポリープ切除の病理結果を説明した。それが何と実は大腸癌だった。もっとも良性腺腫の一部が癌化して粘膜内にとどまっていたから手術はしなくてもよいケースだった。内視鏡観察の段階でその可能性は指摘していたので告知にも覚悟していた様子だった。彼女が何の症状もないのに検査を受けたのは40才という節目で会社から人間ドックを受けるように言われたから、たったそれだけで、それがなかったら進行癌になるまでおそらく癌に気付くことはなかっただろう。進行していても手術で助かることも多いが再発リスクなど今回の何十倍も不安を抱えて行かねばならない。早期発見がいかに有用かだ。40才過ぎたら機会あれば大腸に限らず是非内視鏡検査を!だ。
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