夜は当直で数人外来患者を診た後は静かな夜になる、と思われた。最近ずっとそのパターンだったから。しかし予想もしない事態が起きた。
最初は医局の天井からコッコッコッコッだったかポトポトポトだったか変な音が聞こえてきたのだが、エアコンの風穴の音だなと勝手に解釈し、ネットを見ていた。すると当直のカッコちゃんNsから連絡があり、また外来患者か救急患者かと思い出ると、「先生、大変です。(隣にある老健の)青雲荘から水が漏れて水浸しですっ!」と言われ、そこでふと横を見ると天井エアコンの隙間から水が落ちて来ていた。「あー、ここにも来ているぅー」。カッコちゃんNsが医局に来てゴミ箱を水受けにしてその場をしのぎ、私は青雲荘へ確認に行った。
隣接の青雲荘4階(病院では5階相当)にある温泉配管の管が破損しているそうで、足元は水浸しでスリッパ履きの私は近づけず、スタッフに写真を撮ってもらうようデジカメを渡したのだが「湯気と蒸気でとても撮影出来ません」とのこと。病院に戻って医局と同じ3階の給食室配膳室に行くともう小雨が降っているような漏水状態だった。総務へ連絡を取り業者に来てもらうようにし、私たちはこの水浸し状態をどうにかしなくては。病院病棟では4階がひどいことになっていた。青雲荘とは鍵付き扉でつながっていてそこからどんどん水が溢れている。当直Nsらは長靴履いてまさに掃除婦さながらだ。私も長靴に履き替え水取りに精を出した。
モップよりもバスタオルで何度も床を拭くのが浸水除去に役立った。タオルを絞ってポリバケツに水を溜める。それを何度もくり返すとポリバケツ2杯分にもなった。業者に来てもらい取り合えずの水を止めることで勢いはなくなり、私たちが最後浴室に水を捨てて終わったのは日付が変わった0時40分頃で事件発覚から2時間以上経っていた。けっこうぐったりとなった。若手の鈴狩Nsなど嘔気を催し、点滴と吐き気止めを受ける羽目になった。
医局でミネラルウォーターを口にしともかくも一休み。汗びっしょりだったので4階の特別室のシャワー室で一浴びした。コロナ病棟を作る関係で今週からこの部屋が当直室になっている。いつもの部屋よりは寝やすかった、さすが特別室。良かったのはそこだけだったな。はぁ〜。
(後日、総務部長に聞くと、配管故障は把握されていて応急手当でしのいでいたが、この日一気にやられた、ということだった。若干時間は掛かるも配管工事で直るそうだ。やれやれ)
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