2017年1月20日金曜日

北尾の教訓

大相撲は稀勢の里が終盤の崩れもなく不戦勝などもあって単独トップを守り、1差で白鵬が追っている状況だ。私はもちろん稀勢の里に頑張って横綱になって欲しいが白鵬の偉大さにいつも感心しているのですんなり優勝して欲しくない気もある。このところの白鵬は終盤に失速することが多い。いわれるように衰えがあるのか、それとも身体のどこか悪いところでもあるのか。彼がモンゴル人であろうとなかろうと、双葉山の連勝記録を除けばこれほどの実績を残した相撲取りはいないわけでこんな凄い力士と同時代に生きていることを幸せに思っているほどだ。子どもの頃から見てきた中では大鵬が一番強いと思ってきたが白鵬と戦わせたらどうなっていたか。自分の中では結論が出ない。ただ、大鵬はどちらかといえば守りの相撲で全盛期の昭和40年代前半は勝ちすぎる割に相撲が面白くないと大相撲は人気低下を招いていた。白鵬はその点大鵬ほど大相撲の人気低下に原因にはなっていない。数年前の本場所中止は無論強すぎる白鵬のせいでなく相撲協会の体質そのものに問題があった。最近は明かな八百長、無気力相撲はほとんどないようで、結果、人気は再燃してきている。

今度稀勢の里が優勝したら横綱にという動きがすでにあり、これはご都合主義の嫌いがある。協会はどうしても日本人横綱が欲しいんやろな。こじつけて作ってしまうと後で問題になるかもよ。一番ひどかったのは30年ほど前の双羽黒こと北尾で、全く優勝がないまま準優勝2回で横綱昇進させその後も優勝できないばかりか師匠とケンカして「僕やめたー」で廃業してしまった。あんなのを昇進認めさせた横綱審議会と協会は誰か責任を取ったのだろうか。逆に人気絶頂で成績も今回の稀勢の里並みだったのに「まだ時期尚早」と昇進を見送られたのは二代目貴乃花だ。その後2場所連続全勝優勝という全く文句のない成績で昇進し大横綱になったのは周知の通り。また優勝5回もしながら横綱になれなかったのは魁皇だ。横綱になるには安定して高成績を残せないといけないってことで、稀勢の里は優勝こそないが安定性では魁皇よりいい。去年が全力士中一番の勝ち星を上げていたなんていわれないと気付かないわ。

個人的には千秋楽で白鵬と1差で争い勝って優勝を望むところだ。

(以上、1週間遅れで書くと、どうもしっくりこない。結果はご存じ14日目に白鵬がころっと負けて稀勢の里初優勝。でも、横審の白鵬に負けて13勝2敗でも昇進を発言には少しイラついた。北尾の教訓をもう忘れているんかいって)

0 件のコメント:

コメントを投稿