2016年2月5日金曜日

騒ぎすぎ桜島

帰宅中の夜7時、NHKニュースが「桜島が爆発的噴火しました!」とのっけから延々20分以上も他のニュースそっちのけでさも大災害が起きているかのような報道をしていた。最初は私も車を止めて映像を見ていたが、昭和火口から火山雷を伴う鮮やかな赤い噴煙が出ていて確かにインパクトはあった。でもそれほど高く噴煙は上がっていないし現に振動や爆音はまったく感じなかった。画面を見ていてもこれのどこが問題なのかと疑問は湧くばかり。そうねえ、昨年秋以来桜島は噴火はなくおとなしかった。入山規制もランクが下がったりしていた。でもそんなときはまた大きな噴火が起きやすいと県民は知っている。何ヶ月かの休止などよくあることで今回はせいぜい半年くらいだった。しかも大噴火どころかどう見ても小噴火レベルだ。もっとすごいのは何度もあったしそれでも全国放送にはなっていなかった。

京大の火山学の専門家先生も「ほどほどに小さい噴火が起きたレベル」という感想だったのにアナウンサーは重大ではないかとしつこく尋ねていた。今回のNHKは大げさと多くの県民は感じたはずだ。そうか、6時56分ごろの噴火だったから詳細が分からず久しぶりでもしや大噴火とNHKが判断したのだろうか。そんなレベルと他県の人は分からないだろうから、またもや風評被害が出ないかそっちの方が心配になったぜ。後でネット民は「鹿児島の人、冷静過ぎ!」とつぶやく人が多かったとか。メディアリテラシ一という言葉がある。情報メディアを主体的に読み解いて必要な情報を引き出し、その真偽を見抜き、活用する能力のことで、ちょうど暗くなって映像的にも迫力ある噴火の様子がTVで出ているから「怖い」「すごい」と感じ、桜島は危ない、鹿児島は危ないとしか考えられないタイプの人にはこれが欠けている。特にTVは見た目の「絵」を重視するあまり本質的な情報が間違いあるいは歪められることが多々ある。

全国の皆さん、鹿児島県民は決して冷静すぎでもなくごく普通の対応だっただけで、騒ぎすぎはNHKだったのです。

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