また寝落ちして未明に覚醒、そしてタイムシフトでパリオリンピックの各種目を観戦した。今夜の注目は男子体操団体戦か・・と見ていた。しかし、中国が強い。日本はあん馬で橋本大輝が落下したりして点数は伸びない。最終種目の鉄棒の前に日本は3点差以上の2位でほぼ絶望的な点差だった。前回東京オリンピックではロシアが4人合計262.500、日本が262.397でその差なんと0.103で銀メダルに終わったのだ。3点という点差が相当な大差だと分かる。
しかし日本選手たちの表情はまだ終わっていないという感じだった。橋本の落下後も「大丈夫、大丈夫」と言い合い、全くあきらめていなかった。「あきらめたらそこで試合終了ですよ」の漫画SLUMDUNKの名台詞は今や日本スポーツ界での至言でもある。あと、カールがいつも子どもたちに言っていたのが「かけっこでも最後まで一生懸命走りなさい。前の選手がこけることだってあるかもしれないんだから」で、実はこれらのセリフがまさに現実になった。日本の漫画の影響力はスポーツ界にもかなり及んでいるのだ。
鉄棒で日本選手が高得点を出すとこれが中国選手へのプレッシャーになったのか、着地に乱れのあった選手に続いて、次の選手が離れ技で落下し、そこで動揺したのか2回目は鉄棒をほとんどつかみきれない落下をしてしまった。この演技だけで11点台と3点以上の失点をしたんじゃないか。日本はその後の橋本が無難にまとめ、中国の最終演技者に相当な高得点が必要な状況に追い込みプレッシャーを与えた。結果は日本の逆転優勝。中国のミスに救われたとはいえ日本は最後まであきらめていなかったからこその勝利だった。なお、ミスした中国選手は開幕直前に怪我した選手のために代役として急遽パリに呼ばれたのだが会場での事前練習もできなかったという。ぶっつけ本番だったのだ。それでも無責任な中国ファンは怒りの矛先をSNSでこの選手に向けているようだ。「なぜ代表に蘇のような選手がいるのか。非常に不快だ」などはまだ分かるが「蘇が引退を表明するのを望むし、私にはそれを止める理由がない」「私はあなたを死ぬほど憎んでいる」などは、はあ?だ。こんなファンに支えられている(?)中国選手たちは可哀想やな。日本体操選手らは最終演技が終わっても中国最終演技の前ということで「しーっ」と指を口に当て静かにして最終演技を見守りましょうよと周囲のざわめきを制した。決して相手のミスを喜ぶようなことはしていない。立派だったと思う。負けて恨まず勝っておごらず、今後も日本選手はこの精神を守っていきたいな。
0 件のコメント:
コメントを投稿