2023年2月14日火曜日

「ホイチョイ的映画生活この1本」

YouTubeで、ビッグコミックスピリッツに連載されている「気まぐれコンセプト」の作者であるホイチョイプロダクションズの作者の一人、馬場康夫さんの映画解説「ホイチョイ的映画生活この1本」が面白くて、最近よく鑑賞している。いろいろな映画シリーズを取り上げ、その中から一本をお勧めするというのがコンセプトだ。

馬場康夫さんという人は実はこれまでよく知らなかった。私より5歳年長で成蹊学園出身、ということはあの故安倍晋三元総理と同じ学校・・というだけでなく同級生で友人だったそうだ。本人もこれまでホイチョイプロで通してして「別に名前とかいいでしょ」と言うスタンスだった。映画の監督も経験していおり、映画には精通しているのが会話の端々に感じられ、昔の作品も今の作品も情報豊富、そして独自の視点で映画作品を語っているのが楽しい。彼の監督作品「私をスキーに連れてって(1987)」や「彼女が水着にきがえたら(1989)」はバブル時代にそこそこのヒットを記録している。

「・・この1本」の中で、私の好きなヒッチコック作品では、代表作それぞれの特色、見所を紹介した上で「一作だけ見るなら」と「裏窓(1954)」を上げていた。↓馬場康夫氏。
ああそう来たかと思ったね。この前のこてる日記のお勧めでは「サイコ(1960)」「レベッカ(1940)」はすぐに思いついたが、3本目を少し迷った。候補は「北北西に進路を取れ(1959)」「裏窓」「めまい(1958)」のいずれかで、結局「北北西」をセレクトしたが、これはいかにもヒッチらしい作風だからで、犯人に間違えられた男が逃げる羽目になり全米をあちこち動き回るパターンだった。が、実はヒッチの作風にはもう一つ正反対のパターンがあり、ほぼ同じ場所から動かずストーリーが進むタイプである。その代表が「裏窓」であり「ロープ(1948)」であり「救命艇(1944)」だ。「北北西」と「裏窓」はサスペンスという共通のテーマはあるもののストーリー展開は真逆でどっちを推すかは好みもあると思うが、「裏窓」はヒッチの作品中最大の収益を上げた作品でもあり馬場康夫氏の推薦も肯ける。

でも一作だけ見るなら私ならやはり「サイコ」を勧める。超有名作というだけでなくその後のホラー&スリラー映画に多大な影響を与えた作品だし何度見ても面白いという点でもヒッチコックでは一番だ。この時期制作費に多くを掛けられないにも関わらず、当時やっていたTVドラマ「ヒッチコック劇場」でのやり方を上手く利用しコストを抑えて作り、大ヒットを記録し、「裏窓」に次ぐ収益を上げ、コストパフォーマンスでは一番だった。

馬場氏は他にも「ゴッドファーザー」「007シリーズ」「仁義なき戦い」「ゴジラ」といったマイフェイバリット作品にも言及してくれていた。また映画のみならずドラマでも「この1本」を取り上げている。そんな中でアメリカ映画の「ラブコメ」「西部劇」「ミュージカル」でも独特の視点で1本を選んでくれており、ちょっと見てみようかなと思ってしまう。で、ラブコメからは「なんちゃって家族(2013)」という聞いたこともない作品が取り上げられていてUーNEXTで見始めてしまったよ。いや、この他にもたくさんのジャンルを取り上げていて実に面白い。興味ある人は↓参照へ。

0 件のコメント:

コメントを投稿