月曜に放送があったNHK「逆転人生」は些細な駐車違反がもとで婦人警官への暴行容疑とされ勾留19日の不当逮捕に遭った寿司職人の話だった。去年もたまたまコンビニのドアに付いた指紋のせいで不当逮捕された若者の話もあったし、NHKは定期的にこの手のテーマを扱っているようだ。
NHKのホームページでの紹介記事では「警察官がついたウソに柴田理恵・高橋真麻が大激怒!タジタジのMC山里亮太が思わず「逆転するんで、しばしお待ちを…」。駐車違反を取締り中の警察官と言い争いになった二本松進さん。なんと警官に暴行したとウソをつかれ、公務執行妨害で逮捕された。無実を証明するため裁判に訴えるも、証拠がなく、絶体絶命の危機に。しかし執念で戦いを続け、ついに警察のウソを暴く決定的証拠がみつかり、大逆転勝利へとつながった!」とあった。
確かに事件そのものは些細であったのだが、現場で見ていた人たちが大勢(100人近く)いてその中には「おかしいじゃないか、不当逮捕だ」という声も出ていたのに、警察は仲間の言うことを信じ、検事も敢えて矛盾点を追及しない。国や自治体相手の裁判は「国賠」といわれ勝訴がほとんど望めないことから扱う弁護士も多くないという孤立無援の中、被害者の二本松さんは「こんなひどいことがあってたまるか」という一念で裁判を続けた。結果的に婦人警官のウソを証明でき、240万円の賠償金を勝ち取ることが出来た。結構な額と思うかもしれない。それが全然。なんと結審に至るまで9年もの歳月を費やしているのだ。元よりお金が欲しくて起こした裁判ではない。弁護士代もだがその間の精神的苦痛を考えるとそんな額ではやってられない。
公権力を相手にするとこんなひどい目に遭う。だからこそ我々は権力を持っている人、組織には目を光らせておかねばと強く思った次第だ。
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