2017年11月22日水曜日

大腸癌の天下

インフルエンザワクチンが足りない。青雲会病院はいつもなら11月になれば週1集まってもらい地域住民のために接種をするのだが150名分しかなく、予約制にして今日の午後初めての接種をした。私は問診と許可サイン係でせっせと質問、サインを繰り返した。みんなの関心は高く予約していたうち来なかったのはたったの1人だけだったそーな。このあと職員の接種もあって私の右腕はフル回転。いつも達筆なこてるのサインがますます達筆になりもはや本当にドクターの字なのか判別不能なくらいに。しかし私はちゃんと問診はチェックしているのよ。特に男子職員はいい加減に「はい」「いいえ」のところに〇を付けているケースがあって、「あなたは妊娠していますか?」の問いに「いいえ」に〇をしているやつや、子どもの場合にのみ問いかけしているのに〇を付けているケースが結構あった。注意すると「勢いで(〇を)つけてしまって」などと言い訳しよったわ。こら、接種不可にしちゃるぞい。

接種には1時間以上かかり、この後は外来業務を夕方までしていた。終業間近、ムッちゃんNsが内視鏡が終わって来て、「センセ、また見つかったんですよ、大腸癌」という。ここ数ヶ月、大腸癌が見つかる患者がとにかく多い。10月初めから今日までこれで10名という多さだ。で、彼女がわざわざ言いに来たのはその患者が30才前半だったからで、今年に入って一番の若い大腸癌患者かもしれない。確かに若すぎるが8月以降40才前後の大腸癌患者がぱっと思いつくだけで7、8人もいる。若くても大腸癌というケースが増えて来ている。早期癌の人が多いものの発見時進行癌の人も数人いる。便潜血陽性で見つかる人は早期癌が明らかに多いので30才過ぎたらぜひ検便検査を受けることをお勧めする。これに対し胃癌はこの2ヶ月で1人か2人くらいかな。かつて癌と言えば胃癌だった時代はとうに過ぎた。肺癌が確か一番多いと聞くが消化器癌では大腸癌の天下だ。大腸癌は癌が発生しても進行がやや緩やかで助かるケースが多い。嫌がらず、怖がらず、検便か可能なら大腸内視鏡を受けて欲しい。検査を受けた人はみんなすっきりしたお顔で帰って行くヨ。ぜひ!

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