2017年11月27日月曜日

九州人が方言だと思っていない三大言葉

内視鏡室でハイダアイNsが「先生、生検鉗子をナオしていいですか」と聞いてきたので「ああいいよ」と答えた後、一言注意した。「その『ナオしていい』ってのは鹿児島や九州地方の方言だぞ、『片付けていいですか』が正しい言い方だ」って。もし関東あたりで今の言い方をしたら、相手に「え、この鉗子はどこか壊れているの」と怪訝な顔をされることだろう。

似たようなケースで、カールが鹿児島に来たころ、奉仕作業の時にお偉方に「あ、カールさん、そこをハワいて」と言われ、きょとんとしたという。あとで「ハワいてっていうのは掃いての意味だから」と教えられたという。それにママ友から「ランドセルをカラう」と聞いてピンと来なかったが、ランドセルが出てくるからああ「カラう」ってのは「せおう」の意味なんだなと何となく分かったという。

このナオす、ハワく、カラうは「九州人が方言だと思っていない三大言葉」らしい。指摘されるまでそれが当たり前と思っている。私もナオすは当然のように使っていた。カールに指摘されてから「片付ける」または「かたす」を使うようにしている。

もうだいぶ前だが、萩本の欽ちゃんが40年以上前、鹿児島で公演をしたとき、素人の女の子が「(背中を)かかじる」と言うのを聞いて「え、なに?『かかじる』ってなに?」とかなりのツッコミを入れていた。「かかじる」はお母さんのお汁ではなく「引っ掻く」の意味だ。このほか「きびる」も「紐と紐を結ぶ」の意味だが、カールはどっちも全く意味が分からなかった。どちらも鹿児島だけでなく九州地方全般で使われる。

そんなやりとりを机の反対側で聞いていた千門Drが私にもこんなエピソードありますって教えてくれた。彼は香川医大(現香川大医学部)の出身だが「私が香川にはじめて行った年の夏に級友らに『今日は暑いね。白クマを食べに行くがー』と言ったらみんな目が点になった」そーだ。そりゃ、熊を食べるなんて想像すらつかないことだからネー。

こんなエピソードが各地方にはいっぱいあるだろうから、当初1年持つかと噂されていた読売TVの「ケンミンショー」が10年以上も続くわけだわい。

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