2019年10月8日火曜日

君たちは監視されている

病院の医局の出入り口はオートロックになっている。そのため各ドクターには開閉のためのキーを持たせてあるのだが、出入りの回数が頻繁でいちいち鍵の開け閉めをするのは面倒だ。それでドアが閉まらないようにドアストッパーをはめている。となると、誰でも簡単に出入り出来ることになる。午前の時間帯、ドクターもカルテ作業補助員も誰もいない時間帯が時にあり、これは少し不用心ではないかとの指摘が職員からあった。

「ストッパー外してきちんとオートロックさせよう」との意見もあったが現状のほうが便利ゆえに監視カメラを付けることになった。医局の天井から出入り口を映していてこれは外来や守衛室のモニターで観察出来る。もちろん自動記録もされている。それで私は外来に寄って確認すると、画素数は高いとはいえないが誰がいるのかはすぐに分かった。信号Drが通り過ぎた後、福香さんが電話の近くで何か書類を触っていた。これを見て私は医局電話に内線通話を掛けた。

「あなたは福香さんですね」「はい」「電話の側で何を触っているんですか」「は?」「ちゃんと見えてますよ」「あーーっ」

この後、山の神さんも来たので「二人して手を振ってけろ」とリクエストすると乗りが良くちゃんとやってくれた。ふふ、君たち、時々監視しているからねー。

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