2017年7月4日火曜日

薔薇50本

内視鏡非常勤のワコーDrが今週で青雲会病院勤務が最後だった。自分の病院の管理職に就くため院外の勤務が出来なくなったとのことだ。2年半ほどの勤務で内視鏡室の女性スタッフには人気があったようでお別れの記念にとバラの花束が準備されていた(これには私もカンパした)。それが何と50本もの赤いバラを束ねたものだった。
うへー!これはびっくりするだろうなと思ったら後で医局に花を抱えたワコー先生、案の定驚きとうれしさの表情だった。やるな、みんな。もし私が辞める時があったらもっと凄いのが出てくるかナー?!

午後はまた北山診療所に出張した。シマッチ院長が手術に入るための代診だった。最近僻地診療づいている。外来を診た後、往診で木津志という隣の僻地まで出向いた。山の中に家は点在していてくねくねの細い道を通ってようやくたどり着いた。そこはまだ周囲に他の家が2軒あったが聞けば今は誰も住んでいないんだという。患者さんは90才越えの女性でまだまだ元気である。すぐ隣に娘さんが住んでいるからやっていけるんだろう。他の子どもは村外で孫、ひ孫に至っては誰もここにはいない。ただ、孫が一人青雲会病院に勤務しているという。へー、4階病棟のエチキカNsかぁ。呼吸管理が得意な看護師だ。私もよくお世話になっている。出された飲み物(三ツ矢サイダーだった)を飲みつつそんな会話をするゆったりとした診療だった。

帰りの車から山の向こうにまた一軒家があった。夕方まだ日は明るいはずなのに雨中ということもあって薄暗く感じた。この光景に、ふと、唱歌「冬景色(ふゆげしき)」の3番の歌詞を思い出した。100年近い前の唱歌の世界がここにはまだある。そんな感慨にふけりつつ古き懐かしき山村を後にした。

冬景色(作詞作曲者不詳)

嵐吹きて雲は落ち
時雨(しぐれ)降りて日は暮れぬ
若(も)し灯火(ともしび)の漏れ来ずば
それと分かじ、野辺の里

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